WBA世界王者・井上尚弥【写真:Getty Images】

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WBCスーパーフライ級王者ソールンビサイから挑戦状

 ボクシングのバンタム級頂上決戦、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)に出場するWBA世界王者・井上尚弥(大橋)は1回戦(10月7日・横浜アリーナ)で元WBA世界スーパー王者のフアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)と対戦する。3団体王者が参加するトーナメント戦で優勝候補の本命に挙げられている「The Monster」に対し、井上が去ったスーパーフライ級で現在最強と呼ばれるWBC王者シーサケット・ソールンビサイ(タイ)が挑戦状を送っている。フィリピン地元紙「インクワイアー」が報じている。

 パウンド・フォー・パウンド最強と呼ばれたローマン・ゴンザレス(ニカラグア)相手に2連勝を飾り、一気に名を馳せたタイの英雄ソールンビサイ。井上が去ったスーパーフライ級の統一に意欲を燃やしている。標的は「プリティボーイ」の異名で知られるIBF世界同級王者ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)だ。

「私は彼のファイトを注視してきた。アウトボクシングというスタイルにおいては彼は偉大なボクサーだ。彼と戦うことになれば、私は間違いなく前に出るだろう。ノックアウトを狙う。最高の試合になるだろうね」

 同紙によると31歳のソールンビサイはこう語ったという。アンカハスは井上が5月にバンタム級に転向するまで、統一戦の相手として何度も名前が挙がったが、実現しなかった。井上は強すぎる王者の悲哀を味わってきた。フィリピンの強豪は、果たしてタイの英雄の挑戦状を受け取るのだろうか。

「この階級が統一できたら、昇級を検討する。イノウエと戦うために」

「私の願いはこの階級を統一することだ。全ての団体を統一したい。この階級が統一できたら、118パウンドに昇級を検討するだろう。イノウエと戦うために」

 ソールンビサイはスーパーフライ級4団体統一を前提に、バンタム級昇格プランを発表。16戦全勝中のモンスターに挑戦状を叩きつけた。

 井上とソールンビサイは軽量級の誇る双璧だ。権威ある米専門誌「リング」のパウンド・フォー・パウンドでは井上が6位に、ソールンビサイが7位に堂々のランクインを果たしている。

 井上はWBSSで最大3試合を戦う一方、ソールンビサイは10月6日にバンコクでイラン・ディアス(メキシコ)との防衛戦が控えている。“モンスター”VS“ロマゴンを2度倒した男”――。それが統一王者同士として、実現するのなら、ボクシングファンにとっては垂涎の一戦となるが……。それもすべてがうまく行ってのこと。まずは直近の試合を見守りたい。(THE ANSWER編集部)