元日経記者がネット株取引で着実に利益を出すために決めた「マイルール」

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◆1万〜1万5000円の差益を目指し、欲をかかない

 元本割れすることなく、ローリスク・ミディアムリターンを狙って着実に利益を出していく“石橋を叩いて渡るネット株投資術”(石橋攻略)。今回は、具体的な株の買い方を説明しましょう。安値で買って高値で売り売却益を得るのがローリスク・ミディアムリターンの基本ですが、特に安値で買うことは実に難しいことです。安値で買ったつもりが実は高値買いであり、なかなか差益を稼げないということは頻繁に起こります。

「石橋攻略」では、現物取引も長期保有せず、信用取引同様に短期の売買を繰り返します。これはネット取引が始まってから可能になった技ともいえます。1株3000円の株式100株を購入した場合、投資資金は30万円です。数日後3100円に上昇したとします。この段階で売れば1万円の差益が得られます。さらに3150円まで上昇すれば1万5000円の差益が得られます。

 保有し続ければさらに上昇するかもしれません。逆に下落する場合も起こります。「石橋攻略」では差益が1万〜1万5000円程度になれば、ひとまず利益確定をします。これがミディアムリターンの基本的な考え方です。

 もう少し様子を見れば3200円まで上昇したかもしれません。この場合、「損した」と悔やむことは禁物です。損したわけではなく、計画通り「1万〜1万5000円の利益を得た」ことを成功とみなします。この思い切り、割り切りが大切です。欲の皮が突っ張って「あー、損した」と嘆く向きには「石橋攻略」は不向きです。

 利益が確定すれば、購入時のお金と差益が現金として口座に戻ってきます。実際には証券会社に売買手数料を払うのでその分引かれますが、この程度の売買では手数料は数百円程度のわずかな金額なので気にすることはありません。

◆1銘柄の購入金額は50万円が上限、初心者は5000円以上の銘柄には手を出すな

「石橋攻略」は株価と購入単位との関係を重視しています。1銘柄の1回の購入金額は上限50万円程度に抑えます。初心者の場合、1株5000円以上の銘柄には手を出さないように忠告しています。5000円以上の銘柄は値動きが大きく当たれば儲けが多くなりますが、失敗すれば損失も大きくなるからです。

◆株価が安い銘柄は購入単位を増やす

 1株が3000円以上5000円までの株式を購入する場合は、一度の購入単位は最小の100株にとどめます。この時の購入金額は30万〜50万円です。

 株価が1株2000〜3000円クラスの場合は、一度の購入単位を200〜100株にします。購入金額の上限は40万〜30万円。一方、1000〜2000円クラスの銘柄の場合は、一度の購入単位を300〜200株に増やします。購入金額は30万〜40万円。

 1株200〜1000円の場合は、一度の購入単位を1000〜300株で購入。購入金額の上限は20万〜30万円。200円以下の場合は、一度の購入単位を1000〜2000株。購入金額の上限は20万〜40万円。

 このような買い方をする理由は、1万円〜1万5000円程度の差益を短期間に得るための工夫です。3000円以上の株式を100株購入した場合、1万円以上の差益を得るためには最低100円以上の上昇が必要です。

 株価が3000円以上の銘柄では、短期間で100円程度上昇するケースは頻繁に見られます。一般に株価が安くなるにつれて、変動幅も小さくなります。変動幅が小さくなった分、購入株数を増やします。

◆1万円以上の差益が出た時点で利益を確定

 株価が2000円の銘柄の場合なら、200株購入します。この場合、1万円以上の差益を得るためには買値より50円以上の上昇が必要です。事例を一つ紹介しましょう。

 2000円前後の株価で私が投資対象に選ぶ銘柄に、商社の伊藤忠があります。伊藤忠の株価はこのところ2000円を挟んだ動きをしています。年初来高値は2254円(1月15日)、年初来安値は1854円(8月16日)。上下株価の変動幅は400円です。この数年もほぼ似たような変動を繰り返しています。