全国高校野球選手権大会は21日に決勝戦が行われ、大阪桐蔭が金足農業に13-2と大勝し、史上初となる2回目の春夏連覇を達成した。

準優勝の金足農は、予選から準決勝まで一人で投げぬいてきたエース・吉田輝星が炎上。5回12失点で初めて降板し、試合後に号泣した。

だが、今大会ナンバーワンと言われ、プロが注目する“平成最後の怪物”の評価に変わりはない。試合で解説を務めた元高校野球の名将も同じだ。

21日放送、テレビ朝日「報道ステーション」で、1998年に春夏連覇を達成した元横浜高校監督の渡辺元智氏は、かつての教え子の名前を挙げて吉田を称賛した。

渡辺氏は試合について「吉田くんの立ち上がりだと思っていた」とコメント。「攻めのピッチングをしていけばある程度抑えられる」と思っていたが、「それを上回る大阪桐蔭の基本的な野球、“全力疾走”」に屈したと、優勝した大阪桐蔭をたたえている。

そのうえで、渡辺氏は「大変手前味噌ですけども、松坂を彷彿とさせるような素晴らしいものを持っている」とコメント。「ある面では松坂より素晴らしい面も(ある)」と、“平成の怪物”松坂大輔になぞらえて吉田を絶賛した。

もちろん、偉業を成し遂げた大阪桐蔭のすごさは言うまでもない。

渡辺氏は「昨年のミスから連覇を狙う大変な努力が必要だったと思う」とコメント。「用意周到にチームづくりをしてきた総合的な結果」と、史上初の快挙を達成したチーム全体に賛辞を寄せた。