東京都品川区は、2006年4月から小中一貫校「日野学園」を開校する。小学校と中学校の連携を高めて一体的な教育を行うのが目的で、現行の小学校6年、中学校3年(6・3制)に替えて、義務教育の9年間を、4年、3年、2年で区分ける独自の学習カリキュラム「4・3・2制」を導入するのが特徴だ。同区教育委員会では「個々の児童、生徒の学習習熟度や身体発達に応じた指導が可能で、教職員の意識も変わるのでは」と期待している。

 日野学園は、同区の第二日野小学校の敷地内に、日野中学校と同小の一貫校として設置。校舎は新たに建立し、9つの学年が同じ学び舎で学ぶ。文科省から2年間の研究開発学校の指定を受けている。 

 小中一貫校のメリットについて、同教委は、学習指導において小学校と中学校の間で連携が十分に取られていない現状を指摘。「小中一貫校なら、小学校と中学校の先生による継続的な指導が可能で、児童にとって進学時の不安が少ないのでは」と語る。

 また、4・3・2制については、小4と中2で、学習につまづいたり不登校が増える傾向にあるという区内の実態調査を基に導入を決定。生徒それぞれの学習習熟度や心身の発達状況に即した指導を目指す。それに合わせ、文科省の学習指導要領に基づき、最初の4年は国語や算数などの基礎科目に重点を置くなどとした独自カリキュラムを作成。国語、算数などを現行より週2時間ほど増やすほか、英語は小1から学ぶ。また、新科目の市民科を設けて人間形成を図る。

 開校へ向けた準備も進んでいる。11月24日には、小学校新1年生を対象に入学希望抽選会を行った。定員120人のうち、学区域内の入学希望者67人と転入枠20人を除いた33人分が抽選の対象だったが、学区域外から56人の希望があった。同区教委は「保護者らの期待の現れと受け止めている」と手応えを語った。同区は、2007年4月に同じく「4・3・2制」の小中一貫校をもう1校開設する。

 戦後の日本の初等・中等教育のモデルとなったとされる米国では現在、州によって学年の区分けはさまざまだが、「6・3・3制」のほか「5・3・4制」「6・6制」「8・4制」がある。【了】

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品川区教育委員会