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損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険はこのほど、「乳がんと就労に関するアンケート」に関する調査結果を明らかにした。同調査は7月20日〜26日、20代〜50代の有職女性1,091名を対象にインターネットで実施したもの。

乳がんに罹患したとしても、今の仕事を続けたいと思うか尋ねたところ、51%が「続けたい」と回答した。「続けたくない」は28%、「わからない」は21%だった。

「今の仕事を続けたくない」と回答した人にその理由について聞くと、「今の会社では通院等で休みが取りづらいため」(32.1%)という回答が最も多かった。次いで「今の会社では仕事量が多いため」(29.5%)、「今の会社では労働時間が長いため」(25.6%)となっている。

乳がんに罹患したら仕事量を変えたいか尋ねると、51%が「変えたい」、24%が「変えたくない」と答えた。

乳がんに罹患したら労働時間・労働環境を変えたいか聞いたところ、55%が「変えたい」、22%が「変えたくない」と回答した。

がん罹患と就労について研究・活動を続けているキャンサーソリューションズの桜井なおみ氏によると、女性の乳がん罹患者は1カ月以内に離職する早期離職率が大変高いという。

「労働環境・仕事量を変えたいと思っていても、変えられないとあきらめて辞めてしまっている人が多いのではないでしょうか」と桜井氏。がん相談支援センターや上司・人事労務担当者のほか、患者会に相談したり、国や会社の制度を活用したりするなど、1人で即断即決はせず、どうすれば仕事を続けられるかを考えることが大切だという。

乳がんに罹患して仕事を続ける場合、仕事面での不安なことは何か尋ねたところ、20代では「仕事量」や「労働時間」など労働に関することが目立った。一方、30代・40代・50代では、休暇体制など会社の制度への不安に加え、人間関係や家庭との両立など他者との関わりが不安なことの上位を占めた。

乳がんに罹患した場合、生活の中で不安なことを聞くと、20代、30代、50代は子育てや介護などが目立った。40代は、治療費や生活費など金銭面の不安をあげる声が多かった。

「20代〜50代は、社会・家庭の中でも、中心的な役割を果たさなければならない時期です。そこに病気が重なる可能性も十分にあるので、事前に自分のライフプランの中に病気になることも含めて考え、備えておくことが大切」と桜井氏。サポートを頼める人や病院、必要な金額などの情報を事前に収集することをすすめている。