スピリチュアリストの江原啓之が、現代社会でさまざまな悩みに直面している人たちに温かい“ことば”を届けるTOKYO FMの番組「Dr.Recella presents江原啓之 おと語り」。今回番組では、ニートの息子の将来に悩む方からのメッセージを紹介。江原が“ことば”を届けました。

江原啓之



◆ニートの息子に明るい未来は……
「主人を10年前に亡くし、娘と息子と3人暮らし。18歳の息子に頭を悩ませる毎日です。息子は現在ニート。小学生のときに受けたイジメがきっかけで人間不信になり、人と関わることを極端に避けるようになりました。中学にもほとんど通学していません。勉強が大嫌いということも理由の1つです。本来なら高校3年生ですが、入学してすぐに登校を嫌がり退学しました。理由はさまざまですが、やはり人間関係だと思います。唯一救いなのは、小学校・中学からの限られた友だちがいて、その子たちとはときどき会っています。本人は“疲れるから友だち要らない”と言っていますが…。外に出るのは嫌いではないので、趣味のロードバイクに乗り、色々な所まで走ったり、誘われれば友だちとも走りに行きます。夢や希望もあるようですが、こんなに人を嫌がるようでは、社会に出られるか不安です。働きたい気持ちはあるようですが、何かを始めようとすると体調不良など身体に異変を訴える為、なかなか前に進めず、そんな息子を心配するばかりで何もできずにいる私です。本人も何とかしたくてもがいているのも十分に分かっています。ときどき生きている価値が見いだせないなど…死にたいとさえ口にすることもあります。息子には明るい未来はないのでしょうか?主人の分まで元気に生きて欲しいです。助言を頂けたら幸いです」

◆江原からの“ことば”
「深刻ですね。お母様の気持ちもよく分かる。ご主人も亡くなり、大変なのは重々分かっている上で申し上げるのをお許しいただきたい。お母さんは太陽でなければダメなんです。メールのなかでの“息子には明るい未来はないのでしょうか”という言葉。“明るい未来にしたいです”ではないんですよね。どうも傍観している気がする。客観的な視点は大事だけれど、客観視し過ぎではないか。今、息子さんは18歳。その前にも時間があったはずなんです。私がさまざまなご家庭を見ているなかで思うのは、お母さん次第だということ。例えば“勉強なんてできなくてもいい。そういったなかで道を拓いていこうよ”と、発破をかけてみる。子どもは作物とよく似ている。太陽が燦々と降り注がないと作物はきちんと育たないのと同じで、人間の心も育たないんです。お母さんがネガティブだと絶対にダメ。太陽の方向に作物はどんどん伸びていく。それと同じ。これからどうすればいいか。まずひとつは、お母さんの在り方を変えなくてはいけない。教育とは、教え育てることではない。教えを育むこと。だからディスカッションは必要。変に諦めたり、距離を置いてはダメ。“生きている価値が見出せない”と言うならば“価値ってなんなの?”と話してみる。生きているだけでも十分立派なこと。働いて普通にご飯を食べていけばいいんです。あとは自由に生きていい。お互いに人生を哲学していかないと。それが家族全員の幸せにつながるんです。もっともっと明るく朗らかに。この家には絶対に笑いがないと思う。“歓”がない家はダメ。歓びというのは、物質的な歓びではない。何かを貰って、食べて…ということではなく、ちょっとのことでも笑っていくこと。お母さん改革が大事。お母さんも申し訳ないけれど、ご主人が亡くなるまでは、どこかでご主人に依存して生きてきたのかもしれませんね。家族みんなが、お父さん亡きあと、同じように彷徨っているのかもしれない。そこを、未来の為に変えていって欲しいなと思います」

◆江原啓之 今宵の格言
「子を持つ喜びは、喜怒哀楽のすべてです」
「お互いの未熟さの切磋琢磨が恩返しです」

番組では、江原に相談に乗って欲しい悩みや感想、メッセージを募集しています。こちら http://www.tfm.co.jp/oto/index.php?catid=1117にどしどしお寄せください。

【番組概要】
番組名:Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り
放送日時:TOKYO FM/FM OH! 毎週日曜 22:00〜22:25
エフエム山陰 毎週土曜 12:30〜12:55
パーソナリティ:江原啓之
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/oto/