8月に入ると、来年度の新卒採用による就職活動ピークはひと段落。近年は学生有利の超売り手市場といわれていることもあり、氷河期世代のように「100社エントリした」「どこも内定が出なくて焦る」といった学生は少ないのでしょうか?一昔前の厳しい就職戦線を知っている世代にとっては、うらやましい限りです。

「ガクチカ」は面接時の鉄板質問のアレ!

「株式会社マイナビ」では、2019年卒業予定の学生を対象に「就活生の間で流行した『就活用語』ランキング」を実施。就活生が実際に使っていた専門用語を集計し、以下のようなランキングを作成しております。

就活生の間で流行した『就活用語』ランキング

1位 ガクチカ

2位 お祈り

3位 サイレント

4位 ES

5位 NNT

6位 オワハラ

7位 グルディス

8位 御社

9位 終活

10位 リクラブ

堅実女子の皆さん、この中で知っている言葉はいくつありましたか?ちなみに「お祈り」「サイレント」「御社」「終活」は、巷で使われている言葉と意味合いが違います。「お祈り」と「サイレント」はどちらも「選考で落ちること」。お祈りは不採用通知の「今後のご活躍をお祈りしております」の一文が由来で、サイレントは合格だと企業から連絡があるのに来ない、という意味合いがあるそうです。さらに「御社」は選考受験中の企業を意味し、「終活」は、巷使われている「人生の終わりのための活動(例:身辺整理など)」ではなく、「就職活動を終わりにするための活動(例:入社予定先の企業以外に内定辞退の連絡をするなど)」を意味するそうです。

そして1位は「ガクチカ」。これは面接できかれる鉄板の質問「学生時代に力を入れたこと」の略だそう。友達同士で「ガクチカ何にした?」という会話をしているのでしょうか?

いくら売り手市場でも、内定はうれしいですよね。

そのほかベスト10に入った中での用語の意味は以下の通りです。

4位「ES」……エントリーシートの略

5位「NNT」……「無い内定」の略。内(々)定が無いことを「内々定」に掛けている

6位「オワハラ」……「就活終われハラスメント」の略。企業が内々定を出した学生に対して、就職活動を終えるよう強制すること。他社の選考の辞退と引き換えに内々定を出すこと

7位「グルディス」……グループディスカッションの略語

10位「リクラブ」……就職活動を通して出会った学生同士で恋愛に発展すること。

学生の超売り手市場を反映しているのは、前述の「終活」と「オワハラ」。特にオワハラは、企業による人材確保のための苦労や焦りが垣間見えるようです。

いつの時代にも説明会に存在する「赤べこ」「背泳ぎ」とは?

しかしいくら学生有利の超売り手市場とはいえ、すべての学生が希望の職種に就けるとは限りません。今の時代でも内定をもらえない人や何社も落ち続ける人はいるようで、それを表す就活用語もけっこうあるようです。

お祈り慣れ……お祈り、つまり選考に落ちすぎてなんとも思わないこと。

神に近づく……企業の選考に続けて落ちること。お祈りされる機会が増えるため。

「お祈り」が続くと「お祈り慣れ」となり、さらに続くと「神に近づく」三段コンボはなかなか秀逸!ほか、いつの時代にも存在する“就活あるある”的な専門用語もあります。

キープされる……企業の連絡が遅く、別の内定者が辞退した場合のために保留にされていると感じること

赤べこ……説明会などで頷き続ける人

背泳ぎ……説明会で真っ先に手を上げる姿

非通知取れなかった……選考後の企業からの結果連絡の電話に出られなかった

こういった用語をみると、いつの時代でも就職活動の基本的な大変さは変わらないのかもしれません。何はともあれ就職が決まった人、まだ決まっていない人、それぞれの皆さんの健闘をお祈りします!

【調査概要】
調査主体/株式会社マイナビ
調査方法/WEB上のアンケートフォームより入力
調査期間/2018年7月25日(水)〜2018年7月31日(火)
調査対象/2019年卒業予定の全国大学4年生及び大学院2年生 回答数1,775名