マツダ・ロードスターに2Lエンジンを中心とした大幅な改良が施されました。

まずはスカイアクティブG2.0を搭載するロードスターRFから見ていきましょう。

ちなみにRSグレード・6MTの全長×全幅×全高は3915×1735×1245mm、車両重量は1100kgです。

直噴4気筒NAのスカイアクティブG2.0用ピストンはスカート部を極限まで小さくするなどして27gの軽量化を達成。コンロッドは肉厚の最適化によって41gの減量を施しています。

またクランクシャフトは回転時のバランスを重視した最適なウエイト配置とするなどして高回転が達成できる土壌を固めました。さらに吸排気も全面的に見直すことによって従来は最高出力を6000rpmで発生していたものを7000rpmに引き上げています。

出力も大幅にアップして、最高出力184ps/7000rpm・最大トルク20.9kg・m/4000rpmを誇ります。機能面ではロードスターの歴史で初めてテレスコピックステアリング機能が追加されました。

ロードスターRF・6MTモデルに試乗しました。テストフィールドは一般道と首都高速道路です。

改良の目玉としてどうしても最高出力と高い許容回転数に目がいってしまいますが、実はエボリューションの恩恵は一般道での非常に低い速度域でも体感することができます。というのも非常に低い回転からエンジンのフリクションが減っていることが実感できるからです。

1000rpm台の低い回転から7000rpmの超高回転までストレスなく俊敏に吹き上がっていくさまはスカイアクティブG1.5を彷彿とさせるものとなりました。

ソフトトップで1.5Lエンジン搭載のロードスターにも変更が施されています。

外観での変更は標準車においてホイール塗色がブラックになるといったわずかなものです(後出のキャラメルトップは高輝度塗装)。が、このタイミングで茶色のトップとタンカラーの内装を組み合わせたキャラメルトップという特別仕様車が設定されたことがニュースです。

ちなみにボディサイズは全長×全幅×全高が3915×1735×1235mmとなります。また車重は1020kg(キャラメルトップ・6MT)とRFより80Kg軽量です。

エンジンにはインジェクター周りを中心とした変更が施されました。

具体的には従来は1サイクルあたり2回噴射していたものを、3回吹くことができる新開発インジェクターに変更しています細かく燃焼制御できることになったこと、オイルリング張力をチューニングして機械抵抗を低減すること等によって、高回転まで回るエンジンの「伸び感」がさらにパワーアップされています。最高出力は132ps/7000rpm。最大トルクは15.5kgm/4500rpmです。

試乗してみました。以前からスカイアクティブG1.5はモーターのようにスムーズに高回転まで吹け切る性格が魅力的でした。

しかし今回の改良モデルではそこに軽やかさが追加されています。燃焼制御が最適化されたことによって、より理想的な空燃比に近づいているからだと思われます。

今回の大幅改良によって2Lと1.5Lは、いずれもロードスターらしい軽快さを増したと言えます。

(写真・動画・文/ウナ丼  走行写真/前田惠介)

【大改良ロードスター/RF試乗】2L&1.5Lエンジンに手を入れ、いずれもロードスターらしい軽快さを増しています(http://clicccar.com/2018/08/14/618080/)