8千世帯世代別家計簿で判明「歳をとっても食費は減らない」

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「食費などの支出は、一生涯にわたります。月々の出費がそれほど多くなくても、累計にすれば高額になります。日々のコツコツした積み重ねが大事なんです」

こう語るのはファイナンシャルプランナーで「生活マネー相談室」代表の八ツ井慶子さん。わが家のムダ遣いを知るには、“お隣の家計簿”と比べるのがいちばん。そこで、つぎの約8千世帯から集めた世代別の最新’17年の「家計調査」のなかから「食費」を見てみよう。これは2人以上の家庭で、世帯主の年齢別に家計の支出を総務省がまとめたものだ。

【30〜39歳】平均世帯人数3.73人、妻の有職率46.1%
食費:6万5,569円(1人あたり1万7,579円)/支出に占める割合25.2%

【40〜44歳】平均世帯人数3.77人、妻の有職率53.5%
食費:7万4,614円(1人あたり1万9,792円)/支出に占める割合25.5%

【45〜49歳】平均世帯人数3.6人、妻の有職率54.5%
食費:7万9,484円(1人あたり2万2,079円)/支出に占める割合23.6%

【50〜54歳】平均世帯人数3.38人、妻の有職率57.4%
食費:7万7,310円(1人あたり2万2,873円)/支出に占める割合21.6%

【55〜59歳】平均世帯人数3.07人、妻の有職率52.5%
食費:7万8,757円(1人あたり2万5,654円)/支出に占める割合23.9%

【60〜64歳】平均世帯人数2.82人、妻の有職率42.1%
食費:7万9,728円(1人あたり2万8,272円)/支出に占める割合25.8%

【65〜69歳】平均世帯人数2.6人、妻の有職率28.2%
食費:7万4,408円(1人あたり2万8,618円)/支出に占める割合26.9%

【70歳以上】平均世帯人数2.38人、妻の有職率11.3%
食費:6万8,065円(1人あたり2万8,599円)/支出に占める割合29.0%

世代ごとの“食費の節約ポイント”を八ツ井さんに聞いた。

「家計の4分の1を占める食費には世代ごとの特徴が出ていますね。働き盛りの40代は外食費が多いので、忙しい中でも自炊を心がけられるかが、ポイントになりそう。また、2人世帯が多い60代以上でも思いのほか食費は減りません。これだけみると、夫婦2人でも、4人家族よりも食費が割高になっていることが伺えます。内訳をみると、野菜や果物、魚介類、大豆製品などのヘルシーな食材の割合が増え、健康に気を使っているようです。医療費を抑えることにつながりますが、ふだんの買い物でも、食材をムダにしてしまわないか、常に確認することを心がけましょう」