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 成立直後の法案を揺るがす“事件”が表面化した。国民が知らない裏社会の利権構造を“重大証言”で報じる!

 7月20日、“ある一報”が、各マスコミを震撼させた。超のつく人気俳優Xが逮捕されるという情報が駆け巡ったのだ。「NHK大河ドラマに重要な役での出演歴もあるXは、端正な顔立ちで人気上昇中。幅広い役をこなす演技力を持ち、現在放送中のものも含めて今年3本のドラマに出演。7月だけでも10誌以上の雑誌に登場する売れっ子です」(芸能記者)

 そんな人気俳優に、どんな容疑がかかっているのか。警察関係者が証言する。「Xは違法賭博に手を染めているんです。裏カジノに複数回、出入りしており、7月頭には担当部署が関係先に家宅捜索を行いました。現在は行動確認をしていると聞いています」

 早い段階からマークされていたということだが、キー局関係者はこう説明する。「7月20日、上からは“Xのキャスティングをしばらく見合わせろ”という指示が出たんです。何事かと思ったら、Xが裏カジノにドはまりしていると。現場には衝撃が走りました」

 人気芸能人の逮捕情報が“公”になるのは異例だが、それにはワケがある。「Xの借金があまりに巨額なんです。一時、その額が2000万円にも膨れ、関係者に追い込まれました。その際に事務所の先輩俳優が2000万円を現金で渡し、“もう二度と関わるな”と激怒。Xは窮地を脱したものの、動いた金額の大きさや周囲を巻き込んだだけに、隠しきれなくなったんです」(芸能事情通)

 同氏によると、「Xが最近の仕事の入れ具合は、金に困っているからではないかとの噂まである」という。「実はXには、賭博だけでなく投資詐欺に関わっている疑いもあるんです。彼自身は本筋ではなく“客寄せパンダ”としての役割だったそうですが、疑いが複数あることで逮捕が遅れている可能性もあります。いずれにせよ、金稼ぎに必死だった」(前出の全国紙記者)

 貧すれば鈍す典型例とも言えるが、賭博に依存して抜け出せなくなるというのは、どこかで叫ばれていたことと重なる――そう、7月20日に参議院本会議で成立したカジノ法案だ。現在、日本では賭博行為は認められておらず、競馬や競輪のような公営ギャンブルだけが存在しているが、今回の法案成立で、今後、3か所を上限に国内にカジノが設置されることとなる。安倍政権は今後の経済成長の大きな目玉としたいが、社会部記者は「ギャンブル依存症を懸念する野党の声を無視する形で強行採決しただけに、人気俳優の事件が表沙汰になれば水を差すこととなる」としたうえで、「本当に厄介なのは、“その先”でしょう」と言うのだ。

「その違法賭博に反社会組織関係者が関与しているかどうかです。現在、表に出ていないだけで、相当多くの組織が違法賭博を運営しています。カジノ法案でも反社会組織の関与が懸念されており、今回の件でそのつながりが改めて、証明されれば一大事。しかも、そこに芸能界まで結びつきますからね」(前同)

■裏社会に新たなシノギの構造を提供

 芸能人と違法カジノと反社会組織。一般庶民にとってはどれもブラックボックスの中の世界と言えるが、実際、それらはどう関係するのか。反社会組織と芸能界が、興行と呼ばれた時代から深く共存していることは説明するまでもないが、芸能人と賭博はどう関係するのか。広域団体の2次組織幹部が証言する。「カジノを成功させるかどうかは、“上客”の確保にかかっている。その点、芸能人がいるとなれば、彼らが大好きな“ステータス”や“スゴい人脈”につながるから、良い客が来やすくなる一つのポイントになる。それに、“こんな芸能人が一緒に賭博をするなら、警察対策も万全なんだろう”と思わせられるしね」

 事実、「実際に表沙汰になった例は、一部スポーツ選手や売れない俳優だが、それ以外にも芸能人や有名人の上客はかなりいる」(前同)と言うのだ。

 一方、気になるのは芸能人側のメリットだ。「ケツ持ちとのつきあいや仕事の斡旋、企業人との交友から、ギャンブル好きまで、いろいろと利点がある。通常の裏社会の交際と変わらないよ」(同)

 では、今後設置されるカジノについてはどうだろう。この幹部は、こう話す。「カジノの参入企業は免許制にしてマル暴対策をするというけど、抜け道はいくらでもある(苦笑)。俺らより胴元の技術がある組織なんて日本にないし、参入企業だって、すべてがキレイなわけじゃないからね。今まで持っていた上客を紹介する、あるいは新たに上客を確保するという点において、俺らの上はいない」

 さらに、カジノ利権を原発にたとえ、「詳しくは言えないが、原発ってのはシノギと利権の裾野が大きい。周辺企業や関連事業だけで、複数の組織が食っていける」と説明する。「カジノも一緒。胴元関連だけでなく、金貸し、警備、飲食店、芸能人……。さらに、利用客を相手にした“いかさま”や、“騙し”なんかに手を染める組織も出てくるだろうね。関わろうと思えば、いくらでも関われるよ」(前同)

 そして、「合法カジノと違法カジノは別もの。完全に共存できる」(同)とまで言い切るのだ。カジノ法案を成立させて、政府は新たなシノギの構造を裏社会に提供することになるのかもしれない。