小笠原製粉「キリンラーメン」の新名称が「キリマルラーメン」に決まった

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小笠原製粉(愛知県碧南市)が製造・販売する看板インスタント麺「キリンラーメン」の新名称が、「キリマルラーメン」に正式決定した。発売から50年を超えて親しまれている商品だが、名称変更の方針を示していた。

今回の2018年8月1日の発表によると、一般公募で1万通以上集まった候補の中から、最終候補として「ヘキナン」「オガサワラ」とあわせた3つに絞り、「キリマル」はウェブ投票で過半数を集める人気だった。それにしてもこの名前、どういう意味が込められているのか。

一般公募で1万753通の候補から、最終3候補に

キリンラーメンは1965年に発売され、ご当地麺として地元を中心に親しまれた。味の配合も、キリンをデザインしたポップなパッケージデザインも、発売以来ほとんど変わっていない。大企業のインスタント麺市場への参入などで一時生産中止した時期もあったが、根強い人気から復活を果たし、現在も販売が続いている。

突然「名称変更する」と発表があったのは、発売から半世紀以上が経っていた2018年5月。小笠原製粉は理由を明かしていないが、飲料メーカー大手・キリンとの間で商標をめぐる係争が起きていることが、大きな要因とみられている(J-CASTニュース既報、5月30日配信)。

新名称は5〜6月に一般公募したうえで決めるという手法をとった(「キリン」3文字の連続使用不可などの条件あり)。20日間で応募総数は1万753通にのぼった。その中から最終候補を「ヘキナン」「キリマル」「オガサワラ」の3案にしぼり、7月17〜31日に「総選挙」と銘打ってウェブ投票などを実施し、「キリマル」に正式決定した。

8月1日のJ-CASTニュースの取材に応じた同社の小笠原充勇(みつお)専務取締役によると、総選挙の結果はウェブ投票で「ヘキナン」1913票、「キリマル」6670票、「オガサワラ」2594票。一度、投票イベントを開催した際には、それぞれ173票、420票、199票が集まった。合計得票率は「キリマル」が過半数の64.6%と圧倒的だ。

「キリン」と「アニマル」を組み合わせた造語

この「キリマル」という名前、由来は「キリン」と「アニマル」を組み合わせた造語だ。同社はキリンラーメン以外にも「ペンギンラーメン」「アザラシラーメン」など、動物名を冠したラインナップを複数取り揃えており、看板商品のキリンラーメンの新名称として「ピッタリではないか」という声が多数あったという。

新名称での発売は18年秋頃を予定し、味はそのまま。一方、パッケージデザインについては、「まだ決定していません。キリンのキャラクターは何らかの形で残したいという思いはあります。現行のままという可能性もあります」と変更も考えられるという。

小笠原専務は「キリマルがダントツの票数で、多くのお客様からご支持をいただいた名前ということで、『よしこれでいくぞ』とワクワクするような気持ちでいるところです」と前向きな思いを語っている。