意外と知らない「宝塚歌劇団」の秘密とうわさ
日本中に根強いファンが多く、100年以上の歴史を持つ「宝塚歌劇団」。通称「宝塚」として知られていますが、舞台を観劇したことはなくとも、その名を知っている人は多いことでしょう。
意外と知らない「宝塚」のコト
でも宝塚っていうとなんとなくイメージはできるけど、詳しいことはよくわからない……。どんな劇をやってるの？チケットって高いの？いきなり行っても楽しめるものなの……!? 謎が謎を呼ぶ宝塚。今回はそんな宝塚歌劇の意外と知られていないことをまとめてみました。厳選された宝塚のトリビア集をどうぞ！
�．織�ラジェンヌは阪急電鉄の社員
宝塚歌劇団の運営は阪急電鉄が行っているため、タカラジェンヌたちは阪急電鉄の従業員ということになります。宝塚歌劇団は、阪急阪神東宝グループのエンタテインメント・コミュニケーション事業で、阪急電鉄創遊事業本部歌劇事業部が運営しているのです。
��男子団員がいたことがある
男子禁制のイメージが強い宝塚ですが、かつて宝塚音楽歌劇学校に「男子部」を作り、男子生徒が入学したことがあります。最初に入学したのは1919年で、8名の男子生徒が入学しましたが、わずか10ヶ月で解散。その後1945年から1952年の間に計25名が入学しました。
これは宝塚歌劇団の舞台に男性を出演させたいという目的で募集を開始。しかし、当時女性だけで舞台が大成功していたこともあり「宝塚の舞台に男は似合わない」「男役がいるのだから本物の男は必要ない」という意見が強かったそう。そして、1954年3月に男子部は再び解散。その後は一度も男性が宝塚に所属したことはありません。
�Ｊ�塚のチケットは意外と安いものもある
宝塚歌劇のチケットはかなり高額なイメージがありますが、実際はピンキリとなっています。宝塚の公演は基本的に一般公演と新人公演に分かれているのですが、一般公演は全体的に高額。しかし、B席であれば3,500円で観劇が可能です。最も高額なSS席は12,000円となりますが、競争が激しいため宝塚友の会会員でないと予約は困難なようです。
�ぅ侫．鵐�ラブにも鉄の掟がある
宝塚歌劇団には公式のファンクラブである宝塚友の会のほかに、トップスターや人気のあるタカラジェンヌの私設ファンクラブがいくつか存在します。しかし、これには非常に厳しいルールがあります。まず複数の私設ファンクラブに入会することは禁止。そして、入待ち・出待ちの際には「会服」と呼ばれるおそろいの衣服を着用。一般人からタカラジェンヌたちをガードし、スターが安全に歩けるように混乱を防ぐという役割もあります。
会に入会するメリットは、チケットが取りやすくなったり、タカラジェンヌとのお茶会に参加できたりすること。しかし、なにかとお金がかかるのと、貢献度をチェックされるそうです。
�シ觝Г垢襪箸�は退団しないといけない
タカラジェンヌは未成年の女性でないといけないという規則があるため、結婚をする場合は必ず退団をしなければなりません。報告の有無はそれぞれの結婚観に任されていて、結婚を退団前の舞台で報告するタカラジェンヌもいれば、何も告げずに退団して結婚するタカラジェンヌもいます。特に男役の場合はファンにとって異性の恋人のような存在にもなるため、ファンへのショックを考慮して事前に結婚報告をするのを避ける傾向があります。
またタカラジェンヌは男役・娘役問わず、ファンに誤解を与えないために、親兄弟であっても異性と一緒に外を歩かないそうです。
�β狠弔里箸�はファンも白で統一
タカラジェンヌが退団するときの退団カラーは「白」がお決まり。自分が応援しているタカラジェンヌの退団当日は、私設ファンクラブの会員はタカラジェンヌの名前が入った白いおそろいのTシャツやパーカーなどを身に着け、スカートやパンツ、靴も白で統一することが風習になっています。
しかし、冬場はコートやブーツも白に統一しなければならず、これにはファンも苦労するのだとか……。
また、退団するタカラジェンヌ自身も、千秋楽の10日前から楽屋内で使用する楽屋着やスリッパ、小物などもすべて白で統一。千秋楽は白い私服で楽屋入りするタカラジェンヌが多いそうです。
ちなみに、退団時に衣服を白で統一するのはルールで決められているわけではなく、あくまで定番となっているだけ。以前にはピンクのおそろいの衣装で退団したタカラジェンヌも存在しました。
��伝説の退団は大和悠河
2009年に退団した、元宝塚歌劇団宙組トップスター大和悠河さん。大和さんの退団は、全面スワロフスキーで埋め尽くされたベンツでパレードしたという伝説があります。セレブキャラとして愛されている大和さんですが、元々は宝塚の男役出身。トップスターが退団する際は千秋楽後、白い衣装のファンの間をオープンカーなどでパレードするのが通例。この車はファンが準備するのですが、以前に大和さんがデパートに展示されていたスワロフスキーのベンツを見て何気なく「これすごいね」と発言したことをファンが覚えていたことから実現したそうです。これには大和さんも大感激でした。
�┥�女マンガのルーツは宝塚歌劇……？
少女向けストーリーマンガの先駆として名高い、手塚治虫先生の『リボンの騎士』。手塚先生は、幼い頃に宝塚ファンの母親と何度も宝塚を観劇したそう。
手塚先生は大人になってからも何度も劇場へ足を運びました。そして、戦後には宝塚歌劇団の機関紙『歌劇』でマンガの連載もスタート。1953年には、宝塚で受けてきた影響の集大成とも呼べる、『リボンの騎士』が誕生したのです。
『リボンの騎士』のヒットをきっかけに、少女マンガ界では次々とストーリー性のあるマンガが生まれました。そのため、少女マンガのルーツは宝塚歌劇と言っても過言ではないのです。
��タカラジェンヌになるための費用がヤバイ
宝塚音楽学校の入試の倍率は25倍前後と言われ、合格するためには普段から歌や踊りの本格的なレッスンが必要となります。まずは入学する前に、習い事の費用が相当かかるといっても過言ではありません。
また、晴れて合格したあとも、入学費用に20万円、教育施設費25万円、雑費3万円をまず入学時に納付。学費は月額5万円（2年で120万円程度）。その他、修学旅行等の積立金が月2万円、自宅から通学できない生徒は月額1万5000円の入寮費など、何かとお金がかかりがち。
また、音楽学校に入学後も、自分の実力を磨くために個人でレッスンに通うそう。そして、卒業後に研究生になってもメイク用品や衣装はすべて用意しなければなりません。それでも、アルバイトをしながらレッスンを受けられる環境ではないため、親からの仕送りは必須。それ故に、宝塚音楽学校の親は、だいたい1000万円以上の年収があると言われています。
一度は観劇してみたい、宝塚
宝塚に対して敷居の高さを感じる人は多いかもしれませんが、チケットを購入して観劇することは、比較的簡単かつ意外と安価で楽しむことができるようです。多くの人たちが夢中になる宝塚の世界。興味のある人は、ぜひ一度劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか。
