怒りの悪循環から抜け出る、我流アンガーマネジメント

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私はいま、何度目かの育児の壁にぶち当たっている。
家庭運営と育児に関わる課題が頻出しており、どこから手をつけていいか分からない。
ついこの間、子ども電話相談に現状を話し、同情と対策をいただき気分的に落ち着いたところだ。

我が家の今の状況を分かりやすく列挙すると、
・ワンオペ
・上の子精神的に不安定
・下の子イヤイヤ期
・朝一回、夜一回、阿鼻叫喚のママ取り合いできょうだい喧嘩、または、ママずっとそばにいてグズグズ状態×2(これが辛い)
・私は心身ともに消耗

※ただし、以前書いたように、私がおらず父親だけが面倒をみる場合は、つつがなく過ごせる……。
http://mamapicks.jp/archives/52236319.html

である。

人生39年近く生きていれば、課題を一発解消するアメージングな手段など存在しないことは織り込み済みだ。

だからいかにこの悪循環沼から一歩ずつ這い出るかの具体策を講じ、高速でPDCAを回している。……と書くとカッコいいけど、要は暗中模索している。


先月、保育園の先生から上の子がキレやすくなっているとの報告を受け、身体に不具合も出て、猛烈なショックと反省の結果、「両親が忙しすぎてかまってもらえない孤独が一因」という仮結果となった。

対策として、

1.夫は徹夜をしないで、とりあえず家に帰る。(子どもは睡眠中で会えないけど……)
2.私たちは、「ママ/パパ見て〜」と言われたら、なるべくあと回しにせず、かまう。
3.私はアンガーマネジメントを実行し、怒らないよう努力する。

としてみた。

3週間実行した結果、息子がキレる頻度は減ったと思う。

よかった、これにて一件落着!……に見えたが、その反動で私にストレスが溜まり、家事に身が入らない、(さらに)生きる気力が底辺で原稿がなかなか進まないという結果となった……。

感情を全面に出して生きてきたからだろうか、無理やり「怒」をひっこめたら、「喜」や「楽」もひっこんで、「哀」一択になったかのような……。どうやら、私はアドレナリンの焚火を燃やして生きるエネルギーとしてきたようだ。

これはアブない、理屈抜きでヤバい。というわけで、先日、夫をつかまえ家族会議をし、「子どもたちが私の前だと豹変し、こんなに大変になるとは知らなかった」という合意を取り付け、新対策を発動することになった。

週に一度、夫に保育園の迎えから寝かしつけまでをしてもらい、その間私は姿を消すことにしたのである。そう過去に自分で提案した案を実行する時がやってきたのだ。
http://mamapicks.jp/archives/52236319.html

私はその数時間で、阿鼻叫喚のママ地獄(=ママの取り合いきょうだい喧嘩)から離れ、ストレスを放出する。

もっか、乳がん検診と、心療内科や相談窓口の検索と、ジムでの運動と、読書をするつもりだ。やること多いな……。

そして効果のあったアンガーマネジメントはやんわりと続け、先日教えてもらった対策を実行しようと思う。

■我流アンガーマネジメント


以下、詳細。参考になったら幸いである。

1.子どもにも興味を持ってもらえるよう、気持ちが穏やかな時にあらかじめ食べたいものを決めておく(例:クッキー、アイス、うなぎ等)。

2.いざ怒りがむくむくと湧いてきてしまったら、怒りを放射させる前にクッキーを1枚2枚、と食べるイメージで声に出して5つカウント&深呼吸。
「クッキーが1枚……クッキーが2枚……クッキーが3枚……」とお岩さんになってもいいから、食べるイメージで声に出す。
すると5枚目のクッキーを食べ終えたときに少し余裕ができて、6枚目に食べるならチョコチップクッキーかしら、なんて思うことができる。

3.子どもは母親が必死にカウントしている様子を見て、「ママは、いま怒ってる」と気づき、運がよければ、おふざけ/危険行動を停止する。

4.それでもやめない時や次の行動へ移らない時は、「それって、やっていいことなんだっけ?」や「次、何をやるんだっけ?」と確認する。
運が良ければ「ダメだった〜」「着替えるんだった〜」などと素直に認めてくれるので、こちらも「そうそう!(笑顔)」と認める。

5.それでも変わらないときは、脳内でもう5枚クッキーを食べてから問い直す。
(ちなみに先日息子が「ママ、明日数えるのはパフェにしたら?」と提案してきて、のんきさの回復を見た)

この方法のコツは、私と子どもの成功事例をひたすら積み重ねることである。
台風なる時も、猛暑なる時も、PMSなる時も、感情的に怒らず、論理的に叱る。子どもが動いたら認める。これは己の感情に左右されず、思考の主導権を握る訓練だ。大人でもけっこうキツいので、ストレスを溜めない程度にやっていこうと思う。

■「ダメだよ」→「ママ、心配だなあ」と言い換える


先日の電話相談で教えていただいた声かけの対策は以下である。
注目をひきたくて、危険なこと/迷惑行為をする子どもに対し、「(例)階段をイグアナみたいに這って下ってはダメだよ」ではなく、「階段をイグアナみたいに下ると、あごをぶつけそうでママ心配だな〜」と言うのだそうだ。

これは相談員さんが私の話を傾聴して提案してくれたことなので、誰にも効果があるかわからないが、繊細な子には直接的な禁止より、子どもを思う気持ちが伝わりそうである。そしてこれも1回、2回じゃなく、100回、200回言い換えて、じわじわ子どもに届くものだろう。こちらも根気がいる……。嗚呼、子育ては自分の感情と根気との闘い!

母親になって、6年。家族が心身ともに健やかに過ごすことが、こんなに難しいとは思っていなかった。これから先もきっと何かあるだろうけど、子どもたちが気持ちよく生活できるために試行錯誤をくりかえす姿勢を忘れないでいたい。

うん、どうか、忘れないでいて私。
育児って本当に、アクティブでクリエイティブですね。

斎藤貴美子
コピーライター。得意分野は美容・ファッション。日本酒にハマり、Instagramの#SAKEISAWESOMEkimikoで日本酒の新しい切り口とコピーを思案中(日本語&つたない英語)。これからの家族旅行は酒蔵見学。二児の母。