テレビCMでは、ブロック肉を使用しているかように……(消費者庁の資料から)

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消費者庁は2018年7月24日、日本マクドナルドが提供する「東京ローストビーフバーガー」と「東京ローストビーフマフィン」(それぞれセットを含む)の「ローストビーフ」の表示が、景品表示法に違反(優良誤認)が認められたことから、同社に再発防止を求める措置命令を下した。

「東京ローストビーフバーガー」は17年8月9日にはじまった、東京のマック軍と関西のマクド軍(大阪ビーフカツバーガー)の「おいしさ対決」のメニューの一つ。当時、インターネットでは、

「これ、ローストビーフなの?」「どう見ても、ハムだわ」

などと、胡散臭いとの声が漏れていた。

加工肉をつなぎ合わせた成形肉だった

表示内容について、消費者庁は2017年8月8〜24日までに放映されたテレビCMを例にあげている。「しっとりリッチな東京ローストビーフバーガー」との音声とともに、ローストされた牛赤身の肉塊をスライスする映像を放映。あたかも、料理に使っている「ローストビーフ」が、ブロック肉(牛の部分肉を分割したもの)を使用しているかのように表示していた。

ところが、実際には、料理に使っている「ローストビーフ」の過半が、成形肉(牛赤身のブロック肉を切断加工したものを加熱して結着させて、形状を整えた肉)を使用していたという。

 

消費者庁は、これを実際のものよりも著しく優良であると示す「優良誤認」にあたる、景品表示法違反と判断。消費者にその旨を周知徹底し、今後同様の表示を行わないことや再発防止策を講じて、役員や従業員に周知徹底するよう命じた。

これに対して、日本マクドナルドは24日、ホームページに「弊社に対する措置命令に関するお詫びとお知らせ」を掲載。今後、広告表示関連の法令や規範の周知徹底のため、社内での講習会や外部講師を招いた勉強会の実施や、商品表示に関する情報の確認や関係部署間での情報共有の一層の強化を図っていくなどとしている。