ブラウザの進化はとまらない! 未来感覚の次世代コンセプトブラウザ「Opera Neon」とは?

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Opera(オペラ)は、かつてはパソコン用の高速なWebブラウザとして人気を誇った。
現在では、それほど盛り上がっていないようだが、そのOperaから現行のOperaとは異なる「Opera Neon(オペラネオン)」というユニークなブラウザが公開されている。

Google ChromeやFirefoxとはまったく異なるユーザーインターフェイスを持った「Opera Neon」とは、どのようなWebブラウザなのだろうか。


●コンセプト優先で開発されたユニークなWebブラウザ「Opera Neon」
パソコン用のWebブラウザとしては、
・Google Chrome
・Firefox
・Internet Explorer
・Microsoft Edge
あたりが、メジャーな存在だ。
Chromeがシェアトップに立ってからは、あまり大きい変動は起きていない。
逆に言うと、ユーザーがワクワクするような、新しいブラウザは登場していない。

そうした中、ほかのWebブラウザにはないユニークなデザイン・機能を持つWebブラウザが開発されている。それが、Opera Neon(オペラネオン)だ。

Operaは、ノルウェーのソフトウェア開発会社であるオペラ・ソフトウェア (Opera Software ASA) が開発したWebブラウザで、かつては高速でモダンなWebブラウザとして、いまよりずっと知られた存在だった。ただ、2016年には中国企業に買収されたことが影響したのかどうかは不明だが、日本での知名度は徐々に低下していったように思う。


現行バージョンのOpera。パソコン用とモバイル用のほかに、USBメモリで持ち運べるバージョンも用意されている。


Operaそのものは、いまでも提供されているが、ChromeやFirefoxのシェアを脅かす存在にはなっていない。ただ、今回紹介するOpera Neonは、かなりユニークだ。「コンセプトブラウザ」と呼ばれているように、必ずしもシェアを取りに行く製品ではなく、自動車でいえば「コンセプトカー」のような位置付けのWebブラウザである。

●斬新なUIだが、Operaベースの動作は軽快でサクサク動く
Opera Neonを起動すると、Windowsのデスクトップで使っている壁紙が背景のウィンドウが開き、検索ボックスと丸いアイコンが中央にプカプカと浮かんだ状態で表示される。アイコンをクリックしたり、検索したりするとページが表示される。右側には表示中のページが丸いアイコンで表示され、左側にはメインメニューが用意されている。

ページを表示した状態で、右側のアイコンをタイトルバーの下にドラッグすると、2つのページを左右に並べて表示することもできる。


起動後のOpera Neon。デスクトップ全体に表示され、デスクトップの背景画像がそのまま背景に設定される。



ページを表示した状態。右側は表示したページが丸いアイコンで表示される。



画面を分割して2つのページを並べて表示することもできる。



検索ボックスではGoogleによる検索ができる


左側のメニューでは、ほかのページを表示中に音楽を再生したり、画面を画像としてキャプチャしたりするスナップショット機能も用意されている。左下のパーガーメニューを使えば、表示履歴を表示したり、設定をカスタマイズしたりすることも可能だ。

ベースはOperaなので、表示やページの切り替えもサクサクと軽快だ。ユーザーインターフェイスはかなりユニークだが、動作がもっさりしたところはまったくない。


音楽やビデオを再生できる。



画面を画像化できるスナップショット機能も備える。画面は画像化する範囲をドラッグで指定しているところ。



スナップショットの画像はここで選択して表示できる。



左下のパーガーメニューを使えば、表示履歴を表示したり、設定をカスタマイズしたりできる。


現在のWebブラウザの世界は、はっきりいってChromeの一強で、面白みに欠ける。
Chromeは、それだけ完成度が高く、Chromeを使っていれば困ることもほとんどない。
しかしほかのWebブラウザが弱いままだと、進歩も止まってしまいかねない。
その意味では、Opera Neonのような「コンセプトブラウザ」をうたうWebブラウザが、もっと登場してもよいのではないだろうか。

好き嫌いは分かれると思うが、あまり見たことのない斬新なユーザーインターフェイスを体験したい方は、試してみてほしい。

Opera Neon


井上健語(フリーランスライター)