6月10日午前10時、私達ガイド80名は、2台のバスに分乗し、福岡市博多駅前を出発した。目的地は、鳥取県境港市。そこに上海から4000人乗りの超大型クルーズ船・クアンタム・オブ・ザ・シーが入港するからだ。写真は筆者提供。

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2018年6月10日午前10時、私達ガイド80名は、2台のバスに分乗し、福岡市博多駅前を出発した。目的地は、鳥取県境港市。そこに上海から4000人乗りの超大型クルーズ船・クアンタム・オブ・ザ・シーが入港するからだ。7時間後の午後5時過ぎ、鳥取県米子市に到着。翌朝7時に入港予定のクルーズ船客をガイドするため、その日は米子駅前のビジネスホテルに泊まる。

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本当は、翌日に行く観光地に足を運んで下見をしたかったのだが、その時間から行くと、どこも閉まってしまうので、断念。でも、米子駅構内に観光案内所がある事に気づき、そこへ行って、翌日の観光地情報を色々聞くことができた。ラッキー!

翌日、台風の影響で朝から雨だった。私が担当する行程は、(1)松江城(島根)→(2)由志園(島根)→(3)水木しげるロード(鳥取)の3カ所。以下は、(2)の由志園での出来事。

由志園とは、島根県中海に浮かぶ大根島にある日本庭園だ。ここには、年中牡丹を観賞できる牡丹館がある。年中花を咲かせるため、中は冷房がガンガン効いており、少々寒かった。でも、季節外れの豪華な牡丹の花は、見応えがあり、美しかった。

また、大根島は、良質の高麗人参の産地。綺麗なお庭を眺めながら高麗人参入りソフトクリームを食べるのもオツなもの。ただ、次の行程の時間が迫っていたため、ソフトクリームは、歩きながら食べた。ちょっぴり残念。

この由志園、それ程広くないものの、色々な趣向が凝らしてあり、枯山水のお庭もあった。そのお庭を通りかかると、枯山水の石の上に立ってポーズをとり被写体になっている若い中国人女性(私の担当でないクルーズ船の別のグループ)がいた。「あそこまでどうやって行けたのだろう?」と不思議に思っていると、なんと、彼女が熊手で作られた白砂の波の上を歩いている場面を目撃! 一瞬「えっ!?」と思ったが、お客さんに注意するのに気が引けて、結局、見て見ぬふりをしてしまった。

ところが、同じ中国人のお客さんでかなり高齢の女性が、その人を見て、言った「その中に入ってはだめよ!日本人が『そこに入るべきではない』と言っているのが聞こえたんだから」。それを聞いて私はびっくり。そのお婆さん、どうして日本語が聞き取れたのだろう?そして、その言葉を見知らぬ同胞に伝えることが、また素晴らしい!と同時に、こういった事は、ガイドである私こそが言うべきであったと、猛反省。お婆さん、私の代わりに言ってくれて、有難う!

■著者プロフィール:小林晶子
外国語大学で中国語を専攻。結婚後、夫の転勤で台湾へ。その地で出産を経験。その時受けたカルチャーショックが原動力となり執筆を開始。その後、中国大連へ転勤。合計7年過ごす。3年前よりガイド資格を取り、日本を訪れる中国人・香港人・台湾人・華僑のガイドとなる。