ロシアW3位決定戦、ベルギーがイングランドを下し、同国初の3位に

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サッカーのロシア・ワールドカップ(W杯)の3位決定戦、ベルギー代表はイングランド代表と対戦し、2-0と勝利。同国の史上最上位となる3位で大会を終えた。

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両チームの先発メンバーは、22人のうちイングランド・プレミアリーグのクラブに19人が籍を置く構成となった。

かつてJリーグでも、日本人選手選抜と外国籍選手選抜が対戦していた「JOMO CUP Jリーグドリームマッチ」というオールスターマッチが行われていたが、今回はさながらプレミアリーグの“イングランド選抜”と“ベルギー選抜”の激突、といったところか。

クラブでのチームメートが相手にいるのはもちろん、ピッチに散らばっているのは日々の試合でしのぎを削る選手ばかり。しかも、両チームはグループステージでも同居。出場選手は異なったものの、ほんの2週間ほど前にも激突している。

互いに手の内を知り尽くしているような対戦で、結果的に決勝ゴールとなる先制点を挙げたのは、フランスのパリ・サンジェルマンに所属する、“非プレミア勢”のトーマス・ムニエ。ちなみに、グループステージでの対戦で決勝弾を挙げたのも、スペインのレアル・ソシエダ在籍のアドナン・ヤヌザイだったりする。

開始早々の4分に、GKティボー・クルトワのロングキックを、左サイドのナセル・シャドリがロメル・ルカクに頭でつなぐ。一旦ボールを預けたシャドリは、すぐさま左サイドを疾走。目の前にルカクから寸分の狂いなくパスが届くと、ダイレクトでゴール前に“触れば1点”という絶好のクロスを送る。

ムニエは、プレミアリーガーたちが丁寧に育てた果実の収穫役を担った格好。右大外からゴール前に入り込むと、滑り込みながらも右足を振り抜いた。今大会で幾度となく猛威を振るってきたカウンターのように、テクニックとスピードが高次元で合わさった豪快な一撃。ただ、最後のムニエによる一蹴りをスローで確認してみると、一見足の甲に当てるインステップキックだが、実際にボールをインパクトしているのはスネのあたり。

“ジョホールバルの歓喜”として知られる日本代表のW杯初出場を決めたゴールも、得点者の岡野雅行氏は確実にボールを転がすためにスライディングで押し込んだというが、W杯という世界トップレベルが競う舞台でも、“触れば1点”というシーンではいかにボールをミートするかといったテクニックよりも、いかに枠に飛ばすかという気迫がモノを言うのだろう。あるいは、それは“体のどこに当ててもボールを前に転がす”という、立派な技術なのかもしれない。

華麗であり泥臭くもある一発で先制したベルギーは、82分にもエデン・アザールの技ありのゴールで勝利に華を添えた。快勝で同国初の3位となった試合後、スペイン出身のロベルト・マルティネス監督は、晴れやかな表情で会見に登場。「選手たちは歴史をつくってベルギーに戻る。そして、それは重要なこと。選手たちは称賛を受けるに値するよ」と充実感を口にした。

「本当に素晴らしい旅だった。本当に成功に満ちた旅だったよ」

ベースとなったのは個々の高いテクニックと圧倒的なフィジカル。そこに気迫も乗ったことで、数々のダイナミックなプレーが生み出されてきた。今大会を大いに盛り上げたベルギーは、最後も“らしさ”に溢れた2ゴールで、サッカーの魅力を世界に振りまいた旅を締めくくった。(東京ウォーカー(全国版)・小谷紘友)