失意のW杯となってしまった、11人のビッグネームたち。新シーズンでの捲土重来に期待だ!(C)SOCCER DIGEST

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 英サッカー専門誌『Four Four Two』が3位決定戦と決勝を前に、ロシア・ワールドカップで期待を裏切った選手で構成する“ワースト11”を公開した。
 
 優勝候補の一角を占めたドイツからは最多の4名が選ばれ、スペインから2名、ポーランドから2名、残りはアルゼンチン、ポルトガル、フランスから1名ずつだ。日本がグループリーグで鎬を削ったポーランドは下馬評が高かったぶん、ロベルト・レバンドフスキ、ピオトル・ジエリンスキの攻撃2枚看板には失格の烙印が押された。

 
 ワースト11の一覧と同誌による選手寸評は以下の通りだ。
 
GK:ダビド・デ・ヘア(スペイン)
「普段プレミアリーグでの継続的な好守を観ているファンからすれば、ずいぶんと物足りない出来だったはずだ。ポルトガル戦で(クリスチアーノ・ロナウドの)ミドルシュートを後逸したシーンは衝撃的だった。ラウンド・オブ16のロシア戦のPK戦では、敵の4つのショットをひとつも防げなかった」
 
 
右SB:ヨシュア・キミッヒ(ドイツ)
「メキシコ戦でイルビング・ロサーノに裏のスペースを狙われ、見事にしてやられた。スウェーデン戦と韓国戦では持ち直したが、本来のパフォーマンスには程遠い内容。攻守両面で不足感が顕著だった」
 
左SB:ラファエウ・ゲレイロ(ポルトガル)
「EURO2016優勝の立役者のひとりは、トップフォームを忘れてしまったようだ。スペイン戦とモロッコ戦は低調な出来で、とくに後者ではノルディン・アムラバトとのマッチアップで驚くほど圧倒された。ウルグアイ戦でもマーキングミスからエディンソン・カバーニに先制ヘッドを決められた」
 
CB:ジェローム・ボアテング(ドイツ)
「メキシコ戦でも厳しかったが、より象徴的だったのがスウェーデン戦だ。終始ポジショニングが緩慢で、ポゼッションでの貢献度も低く、挙げ句の果てには終盤に2枚目の警告を受けて退場処分となった。最終的にチームは勝利したがノーエクスキューズの失態だ」
 
CB:ジェラール・ピケ(スペイン)
「スペイン戦の3-3ドローは見応えあるゲームで、クリスチアーノ・ロナウドが大いに輝いた一方で、ピケの疑わしい守備が際立つゲームでもあった。モロッコ戦では退場となりかねない軽率なプレーを見逃してもらったが、ラウンド・オブ16のロシア戦では信じられないハンドでPKを献上。まさに大立ち回りの大会だった」
 
セントラルMF:サミ・ケディラ(ドイツ)
「メキシコ戦では前めにポジションを取り過ぎて攻撃を停滞させ、守っても敵のカウンターに対して無防備だった。スウェーデン戦のスタメン落ちを経て韓国戦で返り咲いたが、ポジティブな活躍は果たせず。すでに盛りを過ぎていた」
 
セントラルMF:ハビエル・マスチェラーノ(アルゼンチン)
「中国リーグに活躍の場を求めていた34歳は、出場した4試合のほぼすべての出来がお粗末だった。クロアチア戦以上に低調だったのがナイジェリア戦で、チームは劇的な勝利を飾ったとはいえ、もっとも経験豊富なMFはボールのあるなしに関わらず不安定だった」
 
トップ下:ピオトル・ジエリンスキ(ポーランド)
「ポーランドは今大会における最大の失望のひとつ。最初の2試合(セネガル戦とコロンビア戦)の敗北がすべてだった。攻撃を司ったこのプレーメーカーは持ち前のパス配球で力となれず、自慢のチームアタックに閉塞感をもたらした」

 
右サイドアタッカー:トーマス・ミュラー(ドイツ)
「過去2大会で10得点を挙げていたミュラーだったが、ひとつのゴールも上積みできなかった。メキシコ戦とスウェーデン戦は効果的な動きがついぞできず、韓国戦はベンチスタート。ゴールを奪う、あるいはゴールに絡む気配さえ漂っていなかった」
 
左サイドアタッカー:ウスマンヌ・デンベレ(フランス)
「初戦のオーストラリア戦で先発起用に応えられず、その後も3試合に出場しているが存在は希薄なままだ。どんどん調子を上げているチームの流れに乗れず、とりわけエムバペとの出来の違いは顕著。ハムストリングを傷め、バルセロナでは受難のシーズンを送ったが、本調子にはまだ戻っていない印象だった」
 
CF:ロベルト・レバンドフスキ(ポーランド)
「バイエルンやヨーロッパ予選で見せつけている圧倒的なパフォーマンスは最後まで影を潜めた。後方支援を受けられなかったのは確かだが、グループリーグ3試合・270分間で枠内シュートがわずか3本では言い訳が効かない」