リリー・フランキーと子役の城桧吏くん

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 第71回仏カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを獲得した是枝裕和監督作「万引き家族」のQ&Aイベントが7月13日、東京・シネマサンシャイン池袋で行われ、出演したリリー・フランキー、子役の城桧吏くんが登壇した。

 7月13日時点での累計動員数は300万人を超え、興収は36億円を突破した「万引き家族」。9月にスペインで開催される第66回サンセバスチャン映画祭では、是枝監督が生涯功労賞にあたる「ドノスティア賞」を受賞するなど、6月8日の封切りから話題に事欠かない。治役のリリーにとって印象に残っている撮影は、祥太役の城くんとの釣りのシーン。「安藤サクラのセリフ『私たちじゃダメなんだよ』というものを、この子の成長によって教えてもらい、そして嬉しさを感じたり、傷ついたりする。このシーンのセリフは、是枝さんがその場で考えたものを(城くんに)渡しているんですが、まるで台本で学んだかのようにつらつらと俺に教えるんです。こいつ、すごいなと」と城くんの才能を絶賛した。

 城くんに対して「お前はピエール瀧と同じくらい可愛い」「本当に良い子なんです。マコーレー・カルキンみたいにはならないでほしい」と目尻を下げっぱなしだったリリーは、「治が父という立場を意識したのはどの時点?」という質問には「治は1回も父親になれていない」と回答。「是枝さんには『最後までダメな人でいてください』と言われていましたね。治がすごくダメな人間だからこそ、祥太がどんどん成長していく。俺と祥太の“ピンポン”だったと思う」と城くんへの厚い信頼を明かしていた。

 撮影の半年前に行われた打ち合わせについて「是枝さんが僕ら全員の“家族写真”を撮ってくれて、それをずっと携帯の待ち受け画面にしていた」と明かすと、クランクインの海水浴のシーンを振り返った。「あそこで祥太に『おっぱい大きいの、皆好きなんだよ』と言うんですが、是枝さんは『本当の親だったら、この言葉は言わない。偽者の親だから、あのセリフは使った』と」と告白。そして「是枝さんの演出の魔法と言うんですかね……撮影が始まった時には、ずっと一緒にいたような気がしているんです。撮影時の『よーい、スタート!』の前から始まっている演出がものすごくあるんです」と語っていた。

 締めの挨拶では、城くんがリリー流の挨拶を披露した。「宴もたけなわプリンスホテルではございますが、人生には大切な袋が3つあります。ひとつ目は『池袋』、2つ目は『沼袋』、3つ目は『東池袋』。ご当地でまとめてみました」と城くんが話すと、リリーは「パリにいる是枝さんが、お前のこの挨拶を心配していた。池袋でウケなきゃおかしいと。でも、意外とスベってたな(笑)」と発言し、場内の笑いを誘っていた。