12日放送、日本テレビ「NEWS ZERO」では、野球解説者の山本昌氏が、読売巨人軍の高橋由伸監督にインタビュー。就任3年目の青年指揮官の意気込みを伝えた。

前半戦を終えたプロ野球。巨人は首位の広島東洋カープに6.0ゲーム差の2位につけている。後ろを振り向けば大混戦。高橋監督は「広島をなんとかこちら側に引きずりこんで、6チームで争う形にまずはしたい」とコメント。狙うは優勝か問われると「もう当然、はい」とうなずいた。

3年前に現役を引退し、指揮官に転身した高橋監督。当初は監督像を想像できていなかったが、3年目となり、仕事観を問われると、高橋監督は「『自分がやること』と『人を動かすこと』は真逆だと思っている」と述べている。

高橋監督は「当然毎日いろいろな迷いがあったり、結果を知れば知るほど怖くなる部分もいっぱいある」と認めつつ、「思い切ってどんどん決断しているかどうか」と続けた。

じつは、指揮官になってから始めたルーティンがある。プレーボールの6時間以上も前に球場入りし、選手のいないグラウンドで黙々と走りこむ。そして選手が現れる前にグラウンドを出るのだ。

ルーティンの理由について、高橋監督は「考える時間も必要なので、仕事をする前に早く来て、自分の時間の中で自分のことは済ませないといけない」と回答。「良くも悪くも発散する場所」「前の日の反省であったり、いろいろなものを1回出す。汗と一緒に」と明かした。

逆転優勝を目指す後半戦のキーマンには、「期待を込めて」岡本和真を挙げた。開幕から2カ月でチームトップタイの9本塁打を放つなど躍進し、6月2日に4番に抜擢された若手だ。

高橋監督は「いつどうやったら4番に岡本を」とは、まったく考えていなかったという。「偶然その時に打線・オーダーを組むときに、岡本が4番に入ることがその日の1番の最善の流れだった」と振り返った。

だが、岡本は7月にかけて32打席ノーヒットと不振に陥った。高橋監督は「彼にいろいろなものを背負わせるのはまだ早いかな、キツいかなとは思う」としつつ、「ここまで彼を4番から外そうと思ったことは一度もない」と断言している。

開幕前に巨人の優勝を予想した山本氏から、逆転を期待しているとエールを送られると、高橋監督は「巻き返します。頑張ります」と力強く語った。