中国は海外事業のけん引車。「中国市場には楽観的で強気な見方を持っている。人口やポテンシャルを考えるとまだまだ成長できる」と岡粼CFO。

 ファーストリテイリングが展開する「ユニクロ」の海外事業の勢いが止まらない。2017年9月〜18年5月の第3四半期連結決算(国際会計基準)で、海外ユニクロ事業の売上げが前期に比べ1545億円増え、第3四半期としては国内ユニクロ事業を初めて上回った。

 一方、利益面でも営業利益の国内外の差が80億円を切り、海外が国内に迫る水準まで拡大した。このペースで進めば来期には営業利益でも国内外が逆転する見通しだ。

 海外ユニクロ事業の売上げは9カ月累計で7160億円(前期比27.5%増)となり、国内ユニクロ事業の7044億円(同7.8%増)を116億円上回った。グループ全体に占める割合は海外が42.1%、国内が41.4%になった。

 営業利益でも、海外ユニクロ事業は1124億円(同65.0%増)と443億円増え、国内ユニクロ事業の1200億円(同29.6%増)まであと76億円に迫った。グループ全体に占める割合は海外が46.1%、国内49.2%となった。

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中国や東南アジアで日本と同じ商売が可能に

岡粼健グループ上席執行役員CFO。

「海外の好調要因は、特に中国と韓国、東南アジアで日本と同様の商売ができるようになったことが大きい。ライフウエアというユニクロのコンセプトが市場に浸透し、荒利益や販売数量を見ていても安定感が出てきた」と岡粼健グループ上席執行役員CFO(最高財務責任者)は胸を張る。

 今年3〜5月の3カ月間は中国本土と東南アジア・オセアニア地区が既存店でも2桁増収。香港と台湾、韓国は荒利益率が改善し、いずれも計画を上回る増益となった。欧州は黒字を継続、米国は赤字幅が縮小した。一方、国内も順調で既存店の伸びは5.4%となった。

 5月末の店舗数は国内ユニクロ事業が昨年8月末に比べ2店増えて833店、海外ユニクロ事業は120店増えて1209店となり、店数では海外が国内よりも45%多い。特に中国は9カ月で53店増加し608店と海外店の約半数を占める。店舗数では15年11月に海外ユニクロが国内ユニクロの店舗数を上回っている。

 通期(18年8月期)ではグレーターチャイナ(中国本土、香港、台湾=中華圏)や東南アジア・オセアニア地区、韓国を中心に好調な業績が継続するとして、海外ユニクロ事業は大幅な増収増益を見込んでいる。国内ユニクロ事業は6〜8月は減益を見込むが通期では久しぶりに増益となる見通しだ。

「今後の成長戦略は.哀蹇璽丱覯宗↓▲哀襦璽弉宗↓デジタル化――の3本柱を掛け算で誰よりも早く進めること。特にアジアでは中産階級の人口爆発が起きる。欧米ではリスペクトされるブランドになり、ライフウエアというコンセプトを浸透させていく。われわれのホームグランドであるアジアで成長すれば、世界のトップが見えてくる」と岡粼CFOは語った。