“シンプル代表”MUJIが中国で大人気 その秘密は?

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 2017年の日本と中国の貿易ですが、日本から中国への輸出が6年ぶりに輸入を上回りました。日本の貿易収支は、約4億ドルの黒字となりました。6年ぶりの黒字転化は機械や乗用車など伸びが原因ということですが、今後、伸びることが見込まれる新たな分野に注目してみました。それが、日本の建築デザインです。「中国人といえば、派手好き」といったイメージをお持ちの人も多いかと思いますが、今、彼らの嗜好(しこう)にある変化が起きているそうなんです。キーワードは「シンプル」です。

 シンプルなデザインの代表格といえば…。北京中心部「天安門広場」からほど近い絶好のロケーションに新たにオープンしたのは「無印良品」のホテルです。無印良品ならではとてもシンプルな客室です。備品の一部は併設された無印良品の店舗で購入できます。富裕層から若者まで、幅広い層の取り込みを狙っているため、お部屋は1泊9000円から5万円とかなり幅を持たせた価格設定となっています。開業初日、家族3人で泊まりにやってきたのは北京に住む任さん一家。北京に住んでいるのに、わざわざホテルに泊まるそのわけは…。

 無印良品が大好き・任暁娜さん(34):「私は無印良品が大好きで、私の服、子どもの服、家の収納用品とか寝具とか家庭用品はほとんど『無印良品』なんです」

 そう、任さんは無印良品の大ファンなんです。毎週、お店に行って商品を買っていて、ホテル開業のニュースを知るやいなや早速、予約をしたそうです。

 無印良品が大好き・任暁娜さん:「日本には無印良品の食品スーパーが開店したと聞いています。レストランもあるでしょう。北京でもオープンしてほしいの。そしたら私の衣食住を全部、無印良品で一本化できるわ」

 シンプルを愛するようになった中国人。日本人が得意とする「美しいデザイン」と「質の高さ」が、これからの中国マーケット進出を狙う際の、重要なキーワードになっているのです。

 株式会社良品企画・松崎暁代表取締役社長:「(中国は)極めて大きなマーケットでまだまだ事業展開を拡大できると考えております」

 ホテルの4階のレストランのテラスにいます。このレストランの醍醐味(だいごみ)は中国の象徴である天安門を見ることができます。国会にあたる人民大会堂もあるので、治安の問題から外国人が泊まれるホテルは実は少ないです。今回、この場所にホテルを作れるというのは、日本の無印良品というシンプルなブランドが中国でいかに受け入れられているかということを表していると思います。取材をする前は日本に馴染みのある人が無印良品を支持していると思っていました。しかし、宿泊した女性に話を聞くと、「日本には行ったことがないけど、無印良品の商品は品質がとても良くて価格が合理的で、SNSでよく紹介する」と話していました。今、中国では、実は、関税などがかかるため価格が日本より割高なんですね。それにもかかわらず、支持されているのは、中国市場では「消費のレベルアップ」が起きていて消費の中心を担う20代、30代の若者が、より良いものに対して出費を惜しまなくなっています。以前は派手さが外見に表れていましたが、今は、より良いものを手にいれてSNSで発信して、拡散していくという行動そのものに変わりつつあります。今、親になっている世代は、一人っ子世代なのでおじいちゃん、おばあちゃんを含めると6人の大人が子どもにかかわっています。そのため、教育熱もすさまじいものがあります。特に英語などの幼児教育は、半年おきに値段が上がっています。2歳の子どもがいますが、値段が高騰し続けるので通わせていません。しかし、教室は大盛況で親、子ども、おじいちゃん、おばあちゃんなど多くの人が詰めかけています。無印ホテルの価格の設定に対しても意外に安いと思ったという声もあり、より良いものにお金を出したいという消費者の行動原理をそのまま体現したような中国の社会に今、なっています。英語教室の教育熱に圧倒され、人の多さにびっくりしました。日本で同じような幼児教室に行った時は親と子で、そこまで人は多くなかったのですが中国ではおじいちゃん、おばあちゃんもいるので本当に人が多いです。