トーレスには複数のクラブからオファーがあったようだ【写真:Getty Images】

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加入会見で語られた欧州内からのオファー

 元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスが、今季限りで退団したアトレチコ・マドリードからJ1サガン鳥栖への加入を公式発表した。

 会見では鳥栖への印象などを語ったが、アトレチコ報道に手厚い「AS」紙は、トーレスの「フランス、ドイツ、そしてスペインの他クラブからオファーがあった」という発言に注目している。

 “無敵艦隊”ことスペイン代表の全盛期を担ったトーレスが、MFアンドレス・イニエスタのヴィッセル神戸に続く日本行きを選んだことには、現地でも注目が集まっている。トーレス本人も会見で「アンドレスという素晴らしい友人がいる」と話すとともに、鳥栖についての印象を「すべての人が気づいているチームではない、小さいチームだよ。監督はイタリア人(マッシモ・フィッカデンティ)で、僕は協力したい」と話したように基礎情報は得ているようだ。

 それとともに驚きの発言として捉えられたのは、トーレスに集まったオファーの声だった。鳥栖以外には中国、アメリカ、オーストラリアなど欧州以外の国が主な移籍先候補として挙げられていたが、本人はこう語っている。

「僕にはフランス、ドイツ、スペインのクラブからのオファーがあったんだけど、僕自身、その選択肢は取らなかったんだ。僕はここ(アトレチコ)でのキャリアを終えて、変化を必要としたんだ。ヨーロッパのクラブに関しては、僕の頭の中になかったんだよね」

欧州クラブがいまだに認めるトーレスの決定力

 ヨーロッパ各国のクラブが今でも、34歳となったトーレスの決定力を認めていたことになる。今シーズンはFWアントワーヌ・グリーズマン、FWジエゴ・コスタの控えに回って、リーガ・エスパニョーラでの先発出場は7試合(出場27試合)にとどまったものの、5ゴールを挙げていることからもそれは納得だろう。

 トーレスはJリーグの印象について「とても拮抗したリーグだと思っている」とも話している。鳥栖は現在、J2降格圏の17位に沈んでいることもあり、トーレスには救世主としての役割も期待される。果たして“エル・ニーニョ”(神の子)の愛称で知られるゴールゲッターは、日本の地でも輝けるだろうか。(Football ZONE web編集部)