『うちゅう人 田中太郎』作者・ながとしやすなりが語る誕生秘話 脇役だった田中太郎を主人公に変えた編集者の一言とは
コロコロ卒業生に贈る大人のコロコロ『コロコロアニキ』の公式生放送に、コロコロアニキで新作が連載開始された『うちゅう人田中太郎』の作者・ながとしやすなりさんがゲストで登場しました。
番組MCのお笑いコンビ・なすなかにしの那須晃行さん、中西茂樹さん、アシスタントのかえひろみさん、コロコロアニキ編集部記者の石井さんに、『うちゅう人田中太郎』の案の段階で、端のほうに描いた宇宙海賊「乗組員A」という脇役キャラクターが、後の主人公である田中太郎になったという誕生秘話を明かしました。
(画像はAmazonより)
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太郎は元々脇役キャラだった! 14年ぶり復活『うちゅう人田中太郎』誕生秘話 左から那須晃行さん、中西茂樹さん、かえひろみさん、ながとしやすなりさん、石井記者。那須:
先生、きょうはじめてお会いしましたけれど、どの角度から見てもいい人ですよね。
かえ:
耳も福耳でね。
ながとし:
ありがとうございます。
那須:
ニコ生に出られるとかは何回か経験は?
ながとし:
はじめてですね。
中西:
先生、なんかすごい愛らしいというか、後ろに切れ目入れて俺、貯金箱にしたいです(笑)。
ながとし:
動物的な(笑)。ありがとうございます。
那須:
先生、怒ることってあるんですか。最近何で怒りました?
ながとし:
そう言われるとちょっと思い出せない(笑)。でもいろいろありますよ。結構自分にイライラしてね。最近、メガネをどこかに置き忘れて。机の上とかにあって。何でかわからない。
那須:
物忘れの話ですよ、それ(笑)。
ながとし:
それでイライラしたりはします。
那須:
ながとし先生のプロフィールを紹介してください。
かえ:
ながとし先生は鳥取県生まれの現在51歳です。19歳で上京し、ちばてつや先生のアシスタントを経て、30歳で漫画家デビューされました。そして1998年『ジャングル・ジムジム』で小学館42回新人コミック大賞藤子不二雄賞を受賞され、『うちゅう人田中太郎』を連載スタート。
テレビ東京「おはスタ」内でアニメ化もスタートされるなど、大人気となりました。そして今回、2004年に惜しまれつつ終了した『うちゅう人田中太郎』がコロコロアニキで大復活しています。
中西:
コメントでも「懐かしいよ」と流れていましたけれども。
那須:
14年ぶりに復活ですか。『うちゅう人田中太郎』がはじまったきっかけは何だったんですか。
ながとし:
プロフィールの紹介でもありましたけれども、『ジャングル・ジムジム』という漫画をコロコロコミックに持ち込みに行ったんですね。それは賞に出しましょうということになって、次はどんな話にしましょうかと考えていたのが、宇宙人が主人公だったんですけれど、全然別の主人公で。
ちょっとあんまり覚えてないんですけれど、宇宙海賊みたいな(笑)。宇宙海賊の主人公がいて、周りにいろいろ乗組員がいて、というアイデアを持って行ったんです。そうしたら「あまり面白くないね」と言われて。
端のほうに「乗組員A」みたいな感じで、こんなやつがいてもいいかなと田中太郎の顔を描いたんです。「こいつの顔のほうが面白いね」って言われて、こいつを主人公にしたほうがいいんじゃないかということで、そこからいろいろと。
中西:
じゃあもともと、脇役のやつがおって、そいつが主人公になってしまったと。
ながとし:
そうですね。
中西:
え〜! そんなことあるんですか! 僕らも番組とかに出させていただいた時に脇役とかでいますけれど、一向に主役になれていないですからね。
ながとし:
いやいや、そんなことないです(笑)。
かえ:
先生が優しい(笑)。
那須:
話のアイデアはどういう感じで考えられるんですか。
ながとし:
とりあえず考えるんですけれど、考えたら打ち合わせで膨らませるような感じですね。編集さんもいろいろアイデアを出してくださるので。
那須:
考える場所はお家が多いんですか。
ながとし:
そうですね。自分の家が多いですね。机の前というか。いろいろ人によっては散歩しながらとかありますけれども、僕の場合はそういう時はやっぱりアイデアが浮かばなくて、机に座って考えています。
中西:
主人公の田中太郎は独特じゃないですか。
ながとし:
顔がですか?
中西:
内容とか、キャラクターがね。すごくいろいろ面白いことをするんですよ。「なんでこんなことになるんやろうな?」ということが、テンポよく進むんですよね。結局、「宇宙人やからそうなのか!」ということで、すべてが成立してしまうのがすごく楽しかったです。
石井:
まさかこうなるとは思わなかった、というギャグがね。最初の話と全然違う方向に転がって行ったりとか。
中西:
2ページに1回は不思議なことが起こったりするんですよ。テンポがいいというか。
那須:
テンポは結構こだわられていたんですか。
ながとし:
できるだけギャグは入れていこうとは考えていましたね。
中西:
たかしくんがツッコんだりするじゃないですか。どのページを見てもツッコんでいますもんね(笑)。たかしくん、喉枯れるの早いやろうなと思いながら見ていました(笑)。
那須:
「コロコロアニキ」最新号に完全新作として掲載されているということでございます。
石井:
こちらが14年ぶり復活したカラー扉ですね。かわいいですね。
那須:
14年ぶりですか。最初はちょっと違和感はありましたか。
ながとし:
絵柄が今の絵になってしまうので、なるべく最初の頃の絵にしようとは思っていました。結構、編集さんのチェックが入りました。
那須:
今回のはどういったお話になるんですか。
ながとし:
最終回のたかしのセリフにもありましたけれど、宇宙飛行士になりたいと。最新話ではたかしが宇宙飛行士になって、太郎に会いに行くような話になっていますね。
那須:
最終回の続きみたいな。
ながとし:
そうですね。
那須:
復活のお話が来た時はどんな心境でしたか。
ながとし:
嬉しかったですね。また描けるのかと。
那須:
今後の展開とか考えられているんですか。
ながとし:
それはまだ考えられていないです。
中西:
田中太郎が名字が変わって婿養子になっていたりしたら、あれから何があったんや! ってね(笑)。
那須:
これからの田中太郎も楽しみでございます。
先生、すごい厚かましいお願いをしていいですか。絵を描いていただきたいんですよ。
かえ:
いいですか?
中西:
無理ちゃうか?
那須:
やっぱり無理か。
中西:
無理やと思うで。先生、描かへんと思うで。
那須:
先生、無理ですよね?
ながとし:
描きましょう!
かえ:
ありがとうございます、先生!
那須:
いいですか、先生。すみません。何の絵を描いていただけますか。
ながとし:
太郎の絵を。
那須:
どこから描きはじめるかすごく気になる。
中西:
キャラ的にはすごくシンプルな感じだけれど、シンプルゆえに難しかったりするじゃないですか。
那須:
すごいよね、さらさらっと下書きなしで描けるんだから。
中西:
うわ〜、田中太郎や!
那須:
すごい! よかったら先生のサインもつけていただいて。ありがとうございます。
那須:
これはいい! 超いい! ありがとうございます。
(一同拍手)
那須:
先生、ありがとうございます。
中西:
この表情がいいですよね。
那須:
わがままを聞いていただいてありがとうございます。きょうはいかがでしたか。
ながとし:
ちょっと緊張しましたけれども楽しかったです。
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コロコロ生アニキ#8〜うちゅう人再来〜
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