(写真:アフロ)

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引退から3年8カ月の時を経て、突然の現役復帰を宣言した高橋大輔(32)。7月1日に会見を開き、復帰理由についてこう語った。

「ソチ五輪が終わった後の世界選手権をケガで出場することができず、さっぱりとした気持ちで次に向かえていなかった。もう一度現役に戻って、自分の中で納得してから次に行かなければならないんじゃないかなと――」

08年に右膝じん帯と半月板を損傷し、ソチ五輪直前の13年11月には右脛骨骨挫傷と診断。ソチは6位に終わった。14年3月の世界選手権も右膝関節炎のため欠場し、氷上でファンに挨拶できないまま引退。その後はキャスターに挑戦もしたが、「本当に自分のやりたいことなのか」と思うように。そのため選手として区切りつけるべく、戻ってきたという。

そんな高橋だが、実は私生活でもケジメをつけていた。両親に家をプレゼントしていたのだ。母・清登さん(67)が本誌にこう明かす。

「引退翌年の年末に、大輔から電話があって『家を建ててあげるから土地探しといて』と言われたんです。なので土地を探して『私と主人みたいな年寄りでも住みやすいような家にしてほしい』と伝えたら、あとはあの子が設計士さんと相談して全部やってくれました」

約200坪の土地に建てられた新居は、一昨年の12月に完成した。約200平米の2階建て洋風建築で、両親のためを思ったバリアフリー設計。家の前には、大きな駐車スペースが備えられている。不動産関係者によると、総額7千万円はくだらない大豪邸だ。

「気持ちの整理をつける意味があったのでしょう。今春に会ったとき、あの子が『裕福でもない家庭なのに、お金のかかるフィギュアを続けさせてくれた。本当に感謝している』と言ってくれて……。大輔は現役時代に稼いだお金をすべて使って、家を建ててくれたみたいです。つまりあの家は、大輔の“フィギュア選手としての集大成”でもあるんです」

理髪店で働きながら、4人兄弟を育てた清登さん。決して裕福ではないなか、末っ子である高橋の夢を応援し続けた。そんな母への“恩返し御殿”だった。

「何より嬉しいのが、大輔が帰ってきてくれるようになったこと。新しい家は広いので、中庭にみんなで集まってバーベキューをするんです。お兄ちゃんが友だちを勝手に連れてきて30人以上になることもありますが、大輔はそれが楽しいみたいで笑っていました」