恋愛研究家の六波羅ナオトです。

本連載でたびたび取り上げている、恋愛に臆病な「草食系おじさん」。その根源は、恋愛への失望と自分への自信のなさということが浮き彫りになっています。特に、「僕と付き合って下さい」といった女性への告白は、様々なリスクが伴い、草食系おじさんにとっては鬼門過ぎるため、気に入った女性がいてもアプローチなどせずスルーしてしまうこともしばしば。

今回の恋愛メソッドでは、そんな草食系おじさんの中にも勇気を振り絞って女性に告白したことがある男性に、その時のエピソードを聞けたのでご紹介したいと思います。結論から先に明かすと、男性たちはより一層、自分に自信がなくなり恋愛から遠ざかることになりました。

セオリー通りアプローチしたものの派手に撃沈

30代後半のAさんは普通のサラリーマン。結婚歴はなく、恋愛経験もほとんどありません。ある日、知人が催した食事会で1人の女性と知り合いました。その女性は、30代前半の独身で、IT企業で働いているそうです。もちろん結婚歴はなく、彼氏いない歴も数年とのこと。

食事会での会話は、仕事やスキルなど意識高い系の話題に終始。Aさんもなんとなく相づちを打っていたものの、その女性は眩しすぎる存在に思えたと同時に、自分とは別世界に住む人という感想だったそうです。

ところが、あるタイミングでその女性はAさんに話しかけてきます。これまでの高尚な話題とはうって変わり、他愛もないグルメ系の話題やネットで起こった炎上騒動、ペットなど、なにかとゆるい話になり、Aさんも物怖じすることもなく会話することができたそうです。

会話の中で、流行の台湾料理屋の話題になり、女性からの誘いで次回2人で行ってみようということになりました。その場でLINEを交換し、後日アポイントを取ることに成功したAさん。当日は、2人で台湾料理を楽しみながら、身の上話などまでしたといいます。

その後も、何度か連絡を取り合い、2人で食事に行くことがあり、Aさんはすっかり女性に惹かれていました。また、Aさんの恋愛観では2人きりで食事をするということは、脈アリと考えても良いのでは?とも考えるようになりました。

意を決してコクってはみたものの……

一度、「脈があるかも?」と思い始めたAさんの思いは止まりません。日に日に女性のことが頭から離れなくなっていきます。さすがの草食系おじさんとはいえ、ここまで心が惹かれる女性は千載一遇と考えたAさんは意を決して告白することにしました。

その日は、お酒も少し入っていたため、お互いにほんわかした雰囲気。「ここがキメどころ」と思ったAさんは、女性にコクりました。女性のリアクションは、一言でいうとビックリした表情で固まっていたそうです。Aさんは、全身から汗が噴き出る気持ちで女性のリアクションを待ちました。数秒の時間がAさんにとっては数時間に感じられたそうですが、やがて女性は口を開きます。「ごめんなさ、そういうつもりで食事にお誘いしていたワケじゃなくて……」。

Aさんにとっては死刑宣告をされたようなものです。「そ、そうですよね。僕なんかダメですよねー(笑)」と、その場はなんとか取り繕いましたが、その後の2人の関係がギクシャクしたことは言うまでもなく、それっきり疎遠になってしまったそうです。

複雑な草食系おじさんのネガティブ心理

Aさんにとって、あそこまで自分に積極的に接してくれた女性は初めてだそうです。「あれで脈がないとしたら、もう誰とも付き合えないのではないか。自分を全否定された気がします」と嘆くAさん。

ここで筆者が思うのは、Aさんが「脈アリ」と感じた女性の態度は、一般的にみて本当に脈があったのだろうかということです。例えば、営業職や広報など、仕事で外部の人と接触する機会が多い女性は、恋愛感情などなくても誰にでも愛想が良いことは多々あります。恋愛経験が乏しいからこそ、脈のアリナシを見誤ったのかもしれませんが、Aさんのショックは計り知れないことは確かです。

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気になるのが、女性にフられたくらいで「自分を全否定された気分」と思うネガティブ心理。恋愛だけでなく、なにかと人間関係も苦手な草食系おじさんならではの発想だと筆者は考えます。この大袈裟ともいえるネガティブな心理については、もう1人のエピソードを踏まえて、後編で言及したいと思います。〜その2〜続きます。

告白してフラれるのと、就活で落ちるのと、どっちも全否定されたような気持ちになってしまう人も多いです。でも立ち直るんだよ!