ロシアのチェルチェソフ監督は、ベスト8で敗退も「後悔はない」と述べた【写真:Getty Images】

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準々決勝でクロアチアにPK戦の末に敗退

 開催国ロシア代表を率いてベスト8に導いたスタニスラフ・チェルチェソフ監督は、PK戦の末にクロアチアに敗れたロシア・ワールドカップ(W杯)準々決勝を終え「後悔はない」と話した。

 ロシアは今大会の出場32カ国で最もFIFAランキングが低かった。さらには、開幕前の国際親善試合の低調さに国内からの批判も少なくなかったという。開幕戦のサウジアラビア戦は、そのランキングのワースト2の戦いと揶揄されたが、5-0のゴールラッシュで勢いに乗り、2勝1敗でグループリーグを突破した。決勝トーナメント1回戦ではPK戦の末に優勝候補スペインも下し、この準々決勝でもクロアチアに延長戦でリードを許しながら追いついてPK戦に持ち込んでの敗戦だった。

 チェルチェソフ監督は、試合後の記者会見ではどこか誇らしげな様子でこう語った。

「皆さん、驚いているでしょう。一つの代表チームがプレーしたというだけでなく、国が一つにまとまって戦った。批判も浴びたが、自分たちは自分たちを信じてきた。悲観的な言葉が多かったが、我々はそれを覆すことができた。後悔はない。決して後悔はないんだ。全ての決断を下してきたが、今日までベストを尽くしてきた」

 この大会ではクロアチア戦や開幕戦でゴールを決めたMFデニス・チェリシェフが脚光を浴び、GKイゴール・アキンフェエフも2試合連続でPK戦でのグッドセーブを見せた。前線の“巨人”FWアルテム・ジュバも大いに存在感をアピールした。23人のメンバー中21人がロシア国内でプレーするチームは、十分に台風の目になった。

 ソビエト連邦時代の1966年大会に成し遂げた4強入りこそ果たせなかったものの、開催国ロシアの健闘は世界中のサッカーファンの記憶に残ったはずだ。(Football ZONE web編集部)