身体の下の方をきれいにしておきたいとき、ドラッグストアに並んでいるピンクや紫のパッケージの洗浄剤、ふきとり用品、スプレーなどを試したくなるかもしれません。ご存じのように、そうした製品は、膣のにおいをさわやかにしてくれると宣伝しているもの。でも、カナダのグエルフ大学の新しい研究によると、そうしたものは全部必要なし。女性向け衛生用品は実際にはよいところよりも害が目立つかもしれないのだとか。

『BMCウーマンズ・ヘルス』誌で発表された研究では、研究者は衛生に関する習慣について1500人に近いカナダの女性を調査。対象者のうちの95%を超える女性が、膣の中や周囲に、少なくともひとつの製品を使っていると報告していました。例えば、保湿剤、かゆみ止めクリーム、女性用のふきとり用品、洗浄剤、スプレー、パウダーといったものです。

問題は、女性が感染症のような、膣の健康問題を経験する可能性が3倍になったということ。例えば、この研究によると、ゲル状の消毒剤を使った女性は、膣カンジダになる可能性が8倍、細菌感染を経験する可能性が20倍になりました。女性向けのふきとり用品をいつも使っていると、尿路感染症になる可能性が2倍。潤滑剤や保湿剤を使ってもカンジダ症につながっていたのです。

この研究では、女性が膣に既に問題があったから製品を買っている場合、または単に膣のにおいをバラのようにしたいだけだった場合、膣がきれいになっていることはまったくありませんでした。いずれにせよヒリヒリ感や感染症と製品の利用との間には強い関係があったと、研究者は説明しています。

膣をきれいにする最良の方法は?

女性向けふきとり用品と洗浄剤が使えないとなったら、きれいに保つのは具体的にどうすれば?

じつは何もしなくていい、そうわかったのです。「膣のものをスムーズに流していくのに、余計なものは本当にいらないのです」と、ニューヨークの婦人科医、アリッサ・ドウェックさん。

「膣には自浄機能があります。膣を酸性に保っておくための自然なメカニズムがあるのです。そんな風にカンジダ真菌や細菌のバランスを自然にとっているのです」

基本的に膣は、本当にあるがまま、そっとされるのがいいのです。市販のおしゃれな女性向けの衛生用品を使いはじめると、実際に感染症に戦ってくれる善玉菌をダメにしてしまうというのが研究の著者による説明です。

膣内のビデは、特によくありません。それは、酸性とアルカリ性のバランスを壊してしまうから。感染症につながり、本当に必要ないものです」と、ドウェックさん。

「外陰部(膣の入り口を取り囲む性器の外側)はシンプルに、染料や多くの香料を含んでいない製品をつかうこと」とドウェックさんは提案します。

「ほとんどの場合には、温かいお湯で単に手を使って膣の入り口の外側を洗えば大丈夫。激しくこすったり、ヘチマ素材のボディ洗いを使ったりするのは避けます」とドウェックさん。もし石けんがいるなら、敏感肌のためのやさしい無香料のブランドをつかいます。正常には思えないような悪臭、かゆみ、赤み、おりものがないならば、膣は調子がよいのです。

でも膣がにおうときはどういうこと?

におい、おりもの、かゆみ、ヒリヒリ感、感染症のリスクを、特定の習慣が高めている可能性があるというのはポイント。例えば、いつも身体にぴったりした服を着ていること(自分を見てみて、ヨガパンツとか)、またはパンティーライナーを使っていることは、膣の部分に空気がこもっているかもしれません」とドウェックさん。

また、コンドームを使わずに複数のパートナーとセックスすることは、かゆみや生臭いにおいのもとになる細菌性膣炎の可能性を高める可能性があります。もしカンジダ真菌の感染症になりやすいなら、グリセリンの入ったオイルが原因になっている可能性も。「運動した後に濡れた水着や汗をかいた服で過ごしていると、女性にとっては問題になることもあります」とドウェックさん。

「いつもと違った、いやなにおいのする、気持ちの悪いおりものがある、そういうときに、ある製品のひとつのせいと考えられるなら、婦人科でチェックしてもらうといいのでは。実際、感染症が存在しているなら、認可された抗菌薬や抗真菌薬による治療をやるとよいでしょう」とドウェックさん。

Alisa Hrustic/The Right Way to Clean Your Vagina, According to a Gynecologist

訳/STELLA MEDIX Ltd.