大阪市・田島もり(83歳)さん

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5日の都内で、『伊藤園お〜いお茶新俳句大賞』の表彰式が行われ、大阪市・田島もり(83歳)さんが、約195万作品の中から最高位・文部科学大臣賞に輝いた。

ちなみに「田島もり」は俳号で、本名は田島博子さん。「獅子舞の口へ太平洋の風」が受賞作となった。

この作品は、田島さんが三重県志摩に住んでいた頃、安乗(あのり)神社のしめ切り神事において、獅子舞がユーモラスに口を開けていて、そこに太平洋から吹いた風が流れ込み、胴ぶるいをする情景を詠んだ句だという。

田島さんは、応募した作品について「何にも考えずに出来た句です」と説明。

▼ 『伊藤園お〜いお茶新俳句大賞』表彰式より

(左から)伊藤園・本庄大介社長、田島もりさん


▼ 「土地の神様が贈ってくださった」とコメント

文部科学大臣賞を獲得した、田島もりさん


「これは土地の神様が贈ってくださった句だと思います。長年、俳句をやっていますと、ときどき土地の神様が贈り物をくださるのです。なので、それを楽しみに、94歳の主人と一緒に、あちこち出掛けていまして、穏やかな晩年を送っております」と大きな笑顔。「本当にありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えていた。

第29回目を数えた今回は、俳人の安西篤氏、黒田杏子氏、星野恒彦氏、写真家の浅井愼平氏、作家・クリエイターのいとうせいこう氏、作家の宮部みゆき氏、日本語学者の金田一秀穂氏、ギタリストの村治佳織、女優の吉行和子、日本古典文学研究者のエイドリアン・ピニングトン氏ら10名が最終審査を行い、文部科学大臣賞を選出していた。

▼ 受賞作について「スケールが大きかった。格をもった句だと思う」と評価

最終審査に携わった俳人の安西篤氏