国立日帝強制動員歴史館に運び込まれる像=(聯合ニュース)

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【釜山聯合ニュース】韓国の市民団体が釜山の日本総領事館前に設置しようとして地元自治体に強制撤去された徴用工像を引き取る見通しだ。市民団体が2日、発表した。

 像は日本による植民地時代に朝鮮半島から強制徴用された労働者を象徴するもので、像が置かれていた総領事館付近の歩道を管轄する釜山市東区によって撤去された後、同市内の「国立日帝強制動員歴史館」で一時保管されている。

 市民団体は4日に歴史館前で記者会見を行った後、像を引き取るという。市民団体はこの日、釜山市東区に行政代執行にかかった費用110万ウォン(約11万円)を納付した。

 市民団体は記者会見で破損した像の修復や、像の設置場所などに関する計画を明らかにする予定だ。市民団体側は撤去の際に損傷した部分についての損害賠償を請求する方針を示している。

 市民団体の関係者は「紆余(うよ)曲折の末に像が返還されるが、公権力を使って市民に暴力を行使した政府と関係機関には最後まで責任を問う」と話した。

 東区は先月19日、一時保管している像を市民団体に返す方針を明らかにしていた。また総領事館前に像を再び設置しようとするなら、道路法に基づき直ちに強制撤去するとしている。