昨年7月にドイツ・ハンブルクで開かれたG20首脳会議で握手を交わす文大統領(左)とインドのモディ首相=(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】韓国青瓦台(大統領府)は2日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が8〜11日にインドを、11〜13日にシンガポールを国賓として訪問すると発表した。文大統領がインドとシンガポールを訪問するのは就任後初めて。韓国政府が推進する東南アジアや南アジアなどとの協力拡大を進める「新南方政策」の主な対象国となる両国を訪問し足場とすることで、同政策の推進に弾みが付きそうだ。

 青瓦台の金宜謙(キム・ウィギョム)報道官は「インドは経済が最も速く成長し大国に浮上しつつある国で、わが政府が推進する新南方政策の重要な協力対象国」と述べた上で「両国は今年国交樹立45周年を迎えるが、経済分野はもちろん、朝鮮半島と国際社会の平和と繁栄を追求することにおいても重要な協力パートナーに発展しつつある」と説明した。

 また「文大統領はインドを訪問し、コビンド大統領と会談するほか、モディ首相と首脳会談を行う」とし、「両国の特別戦略的パートナー関係を充実させ、未来指向の協力を拡大する方策について協議する予定」と述べた。

 シンガポールについては、アジア地域における韓国最大の建設市場であり、貿易額では東南アジア諸国連合(ASEAN)の中で2番目に多く、革新を通じて新しい成長を創り出そうとするビジョンを共有するパートナー国とした上で、「文大統領は今回の訪問でヤコブ大統領との面談、リー・シェンロン首相との会談などを通じてこれまでの両国の協力の成果を評価し、これを土台に両国の未来指向の協力策について協議する予定」と伝えた。

 またシンガポールで文大統領は現地の政財界や学界、メディアなど世論形成に影響力を持つ人々を対象に新南方政策や、朝鮮半島の非核化と恒久的な平和定着のためのビジョンなどについて説明する予定という。

 文大統領は昨年7月にドイツ・ハンブルクで開かれた主要20カ国・地域(G20)首脳会議の際にモディ首相と会談。昨年11月にASEAN関連会議が開かれたフィリピンでリー・シェンロン首相と会談している。