半ニートから高額所得者まで、常識人から異世界に住む人々まで、幅広い層が飲みに来る下北沢を中心に、「一人飲み歴10年以上」の、きたざわ御神酒(おみき)です。

今年もそろそろ折り返し地点ですが、2018年前半はセクハラ問題が非常に多かった印象です。セクハラは、本当に嫌ですよね。

しかし筆者の愛するお酒の席は、昼間のオフィシャルな場よりくだらないセクハラが発生しやすい場。

今回は、お酒の席でお客・女性バーテンダー・男性バーテンダーの妻という3つの立場を知る筆者が、バーで実際に起きた強烈なセクハラ事件&対処法をお伝えします。

オジサマや無神経男のセクハラを撃退する2つのマジックワード

まずはお客の視点から、飲みの席で起きがちなセクハラを撃退する方法を伝授します。女性がお酒を楽しんでいる席でセクハラの導入として発生しがちな事象の筆頭が、以下の2つではないでしょうか?

(1)容姿や年齢に関して失礼な物言いをされる

(2)めんどくさい男性から下ネタトークを連発される

こちらが大人になって揉め事を避ける意味で愛想笑いしたり、うまく対処できずにオロオロした素振りを見せたりすると、相手は調子に乗ってボディータッチなどに発展させてしまう場合もあります。

はたまた、目をつりあげて「セクハラです!」とムッとしても場の空気全体が微妙になったり、うっかりすると相手の更なる攻撃性を引き出したりしてしまうことも……。そもそも相手が失礼なのに、なんでこちらが気を遣わなければならないのか?不愉快で切ない、でもけっこう起こりがちなシチュエーションです。

こういう時に筆者が使う便利な言葉があります。セクハラしてくる相手の呼称をお父さんにするのです。

上記タイプのセクハラをするのは、年齢が一定以上の男性がほとんど。なので究極に性的興奮から遠い、でも最も親愛なるオジサンの呼称として、「ちょっとお父さん!セークーハーラ!」と、相手に笑顔で力強く、かつ冷たく言い放つのです。顔は笑顔で、イントネーションは「おとっつぁん!」くらいの強さです。

笑顔なのに、思春期の娘が「パパと同じ洗濯機で洗わないで!」と怒っているかの如きイメージで嫌悪感を乗せましょう。お父さんという言葉自体には親しみがあるので、周囲の人には怒りと重さが伝播しにくい、でも、目を見て叱られた当人は痛いという、大変便利な表現です。

最近パパ活という現象があるようですが、この場合のパパとおとーさんは、もちろん正反対。実際に娘のいる男性であれば冷水を浴びた気分になるでしょう。

家庭を持たずにより若い気分でいるような男性にも「そうか自分は『お父さん』と断定される年齢」と突き付けるのです。相手が意外と若かったとしても「お前のマインドがオッサンなんだよ!」とブラックに揶揄した形になります。「お父さん、セークーハーラ!」は実に万能な撃退ワードです。

相手がお父さんと表現するにはあまりにおじいさんだという場合には、応用編としてご隠居を使ってください。お父さんと叱ってやるのさえ腹立たしい相手にもご隠居は有効です。意外と若い相手へのお父さん表現と同じく、ギラギラしている相手に「アンタは私から見たら現役の男じゃないんだよ!」という強烈な一撃を、一見円満に放てるのです。

実は店選びを間違えなければ男性からセクハラされることはない

前述のセクハラ撃退法は有効ですが、実は筆者、お客の立場で使用した回数より、バーテンダーとしてお客様女性を守る際に使用したことのほうが多いです。女性の一人飲みの際には、店=マスター選びがキモ。

「ちょっとしたエロネタとか他人イジリ程度は会話の潤滑油だよね〜」的なノリのマスターのお店でなく、「基本的に失礼なことを言う人や下品な人は勘弁してほしい……」というタイプのマスターのお店なら、バーテンダーがお客様の規律を守りますから、女性客が不愉快なセクハラ被害に遭ったまま泣き寝入りで店を出る、なんてことは、まず起こりません。

筆者がバーテンダーをしていた際にもそうでした。そういうバーテンダーの店にはセクハラタイプの常連客はつきませんが、たまにフラッとノリの違うお客様が入って来られたりすることがあります。

そういう人に女性のお客様が困らされている時、または、バーテンダーの筆者自身が女性としてからかわれる事で他のお客様が不快に思われる時など、手を変え品を変え、なるべく穏便にセクハラ客を撃退しました。その結果あみ出した方法のひとつが、前述のお父さん&ご隠居撃退法です。

その他、イケメンで自分に自身があり、女性に平気でタッチしたり横柄な態度をとったりするタイプのセクハラ男に対して開発した方法もありましたが、どれも筆者=バーテンダーが女性ゆえに成立する、まあまあ穏便な方法ばかりです。

面倒なのは、男性バーテンダーが女性を守る場合。さらりと終わる場合もありますが、その後、守られた当事者の女性が知らぬところで、険悪な事態に発展することもあります。

さらに面倒なのが女性から男性へのセクハラです。これ、怖いことに、女性本人がそれと気づかぬうちにセクハラ加害者としてウワサされてしまうことがあるのです。

セクハラされそうになったら「お父さん」「ご隠居」の一言が場の空気を変える!

実はバーでは女性から男性へのセクハラも意外と多い!?男性バーテンダーが実際に遭遇したトンデモ事件とは?〜その2〜に続きます。