イラク法務省が公開した、刑の執行を待つ死刑囚とされる写真(2018年6月29日提供)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】(写真追加)イラク政府は29日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」のメンバーとして死刑判決を受けた12人の刑を執行したと発表した。ハイダル・アバディ(Haider al-Abadi)首相が前日、ISに拉致された8人が殺害されたことへの報復として、ISメンバーとみなされた数百人に上る死刑囚について即時に刑を執行するよう命じていた。

 イラク首相府によると、アバディ首相は28日、「判決の最終段階を終えた死刑囚のテロリストに対する刑の即時執行」を命じた。上訴が全て棄却された死刑囚について述べたもので、大量の死刑執行の開始日については明かさなかったが、首相府の声明によれば同日中に12人の死刑が執行されたという。 

 4月時点の司法筋の情報によるとイラクでは、ISに参加していたとして300人以上が死刑を宣告されており、このうち約100人が外国籍の女性。また、他にも数百人が終身刑を言い渡されているという。有罪判決を受けた女性の大半はトルコや旧ソ連諸国の出身で、男性死刑囚の中にもロシア人とベルギー人が1人ずついる。

 アバディ首相は、ISへの対処が甘いと非難を浴びていた。

 首相がISへの報復を宣言する前日の27日、首都バグダッド北部の道路沿いで、ISに拉致されていた人質8人が遺体で発見された。遺体は自爆ベストをまかれた状態で、うち6人はIS傘下のプロパガンダ機関アマック(Amaq)が23日に投稿した動画に登場していた。

 動画の中でISは、イラク政府が収監しているイスラム教スンニ派の女性らを3日以内に解放しなければ、人質を殺害すると脅迫していた。

 ただ、アバディ首相は、動画投稿前に人質が既に死亡していたことが検視結果で示唆されたと述べ、動画について「テロリストたちがわれわれをだまそうとして動画を投稿した」との見方を示していた。
【翻訳編集】AFPBB News