「コーヒー・水に毎日400円」で年14万円…“ちょこちょこ散財”を止める方法

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 ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢です。

 先日『ほったらかしでもなぜか貯まる!』(主婦の友社)、通称「#なぜたま!」という本を上梓しました。お金を貯めるコツは努力ではなく、仕組みを作ることであることを提唱しているのですが、習慣化しがちなちょこちょこ買い(ラテ・マネー)についても紹介しています。

◆安いものの方がこだわりなく買いがち
 自分がお金が貯まるか貯まらないか、贅沢をしているかしていないか、を考える際、大きな買い物をした影響の方が大きいと考えがちです。「贅沢をしているわけではないのに、大きなものを買っているわけではないのにお金が貯まらない」と思ったことはないでしょうか。

 確かに大きな買い物の影響も大きいのですが、不本意な判断は、気にもとめない少額の買い物に潜んでいることが多いです。

 アメリカの資産アドバイザー・デビットバック氏は毎朝なんとなく買っているカフェ・ラテのような支出を「ラテ・マネー」と呼んでいます。1杯400円のカフェラテであっても365日続ければ14万円超。累積では意外とまとまった金額になることがわかります。

 大きなものを買うときは、慎重に調べて後悔のない買い物を心がけやすいですが、少額だと「数百円だからまあいっか」と判断は甘くなりがちです。影響が小さければこだわることではありませんが、もし自分が必要としていないものにたくさんお金を使っている場合、できれば避けたいところでしょう。

 人生において買えるものが有限と考えるならば、欲しい優先度がより高いものに、できるだけ多くの予算を割り当てたいところです。同じ金額を使っているのに、得られる満足度に差が生まれます。

====<ラテ・マネーの例>=====

・毎日のカフェラテ:400円×365日=146,000円

・仕事帰りのコンビニ:700円×365日=255,500円

・惰性で付き合うランチ:1000円×52回(1年間・週一)=52,000円

・買ったけど使ってない雑貨:500円×104回(1年間・週二)=52,000円

・気が進まないのに参加する二次会:3000円×24回(1年間・月二)=72,000円

◆ラテ・マネーの洗い出しには、クレカ明細やレシートを利用
 生活にどれほどラテ・マネーが潜んでいるかは、既にストックされているデータから確認することができます。少額でもカード決済をしている人は過去数ヶ月分のクレジットカード決済を熟読。現金で買い物をする人は、ひとまず1週間、レシートを捨てずにとっておきます。

 カードの明細や、一週間のレシートをみて、実はこの買い物は要らなかったな、と感じるものに蛍光ペンを引いて集計してみます。中でも恒常的に買っているものがあれば、それが自分にとってのラテ・マネーである可能性が高いです。

◆かけ算や割り算で本当にラテ・マネーなのか考える
 先ほど、気が進まないのに参加する二次会の累計額を「7万2千円」と書かず「72,000円」と書いてみました。こちらの方が、大きい金額に感じる人も多いかもしれません。

 金額は角度を変えると感じ方が変わることがあります。例えば、エステの契約や美顔器などのアイテムを、1日や1回あたりの金額に直すと○円くらいと試算され、手軽に感じることもありますね。

 ラテ・マネーの年額を試算することは、エステの1日あたりの金額を試算することの逆のことをしています。累計を出してみて、自分がどう感じるかチェックするのです。

 老後資金などの話題では、「60歳までにあと2000万円」と言われると大きな感じがしますが、準備する期間が30年間あれば、1日あたり1826円。こちらの数字をみると、目標にしてがんばれそうな気がしてきます。

 お金について、自分がより納得できる判断をしたければ、1日や1回あたりの金額を割り算して出したり、1年や10年などでかかることになる累計をかけ算して出したりすることがお勧めです。視点を変えて、より自分の本当の望みに近い選択をしていけると、後悔をしにくくなります。

 ラテ・マネーは、年額などの累計を出しても、自分がもったいないと感じなければ、それは、削減すべきラテ・マネーではなく、自分にとって必要な有効な投資と呼べる可能性が高まります。同じものに同じ金額を消費しても、自分が満足を感じていれば、一概にラテ・マネーにはあたらないということですね。

 ちなみに、消費の好みを性別で分けることは難しいですが、不動産、家電、ガジェットなどを男性が好みがち、服、コスメ、雑貨などを女性が好みがちだと考えると、一般的に「女性が好きなものの方が単価は安い傾向」にあります。

 そう考えると、女性の買い物の方がラテ・マネーが潜みがちと言えるかもしれません。「ささやかな幸せ」を、たくさん買うことが好きな人は、時々累計額を出して、自分の感じ方を観察してみましょう。

<TEXT/風呂内亜矢>
【風呂内 亜矢(ふろうち・あや)】
ファイナンシャルプランナー。CFP認定者、宅地建物取引士。26歳でマンションを購入したことをきっかけにお金の勉強を始める。近著は『最新版 届け出だけでもらえるお金 戻ってくるお金』(監修)、『超ど素人がはじめる資産運用』『ほったらかしでもなぜか貯まる!』