最初に言っておきますが、私は食べることを忘れるようなタイプではありません。ふと気づいたら、ランチを取り損なっていたなんて皆無。食べ物はいつだって人生の推進力。食べていないときは食べる計画を立てていますし、ダイエットはしたことなし。でも最近、とうとうおなか周りのぜい肉がちょっと気になりはじめたので、食事をコントロールしようと決意しました。

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インターミッテント・ファスティング(断続的に食事を絶つという食事法)」は、食事法というよりも「食事を取るパターン」を変えるのですが、科学的に減量に役立つと言われています。(1日のうちで「食べていい時間」を短くすれば、摂取カロリー量が減るから)

もっといいことに、血糖値の改善や心臓病とがんのリスク低下につながると研究で証明されている上、神経科学者のマーク・マットソンさんの研究によると、気分や記憶力をよくして、アルツハイマー病やパーキンソン病のような神経の病気から脳を守るのに役立つとか。

では、インターミッテント・ファスティングは実際にどのようなことをするのでしょう? 大きくふたつの方法があります。ひとつは、1日500キロカロリーに制限する日と、食べ物やカロリーを制限しない日を交互に繰り返す。もうひとつは、1日のうちで食べてよい時間を8〜10時間に制限します(例えば、食事は午前9時〜午後7時の間に取るとか)。それぞれ一長一短がありますから、どちらが自分にとってうまくいくかは試してみないとわかりません。でも、どちらの方法でも、定期的なファスティング(絶食)は、筋肉の量が減ったり代謝が遅くなったりさせることなく脂肪を効果的に燃やせることが科学的に証明されています。

話がうますぎてとても信じられませんよね? それで自分で試してみたいと思ったのです。私が学んだことをご紹介しましょう。

効果を上げるには、ファスティング時間を徐々に延ばす

私は食べる時間を制限する方法にしました。1日のうち18時間は絶食して、残りの6時間に食べます(午後8時から翌日の午後2時までは食べません)。1日目、なんとか18時間絶食できましたが、楽ではありませんでした。スマホでポケモンをゲットするよりも速く、頭のなかが食べ物のことでいっぱいに。心のなかではこんなつぶやきが……。「おなかがすいた、おなかがすいた、とっても腹ペコ、おなかがすいた、ペコペコで死にそう、すぐにクッキーちょうだい!」

そうなんです、いきなり食べるのをやめるのは必ずしも最良の方法ではないとわかりました。週に2、3日から始めて、だんだん日数を増やしてゆく方法や、ファスティングの時間を12時間〜14時間にと、徐々に18時間まで延ばす方法をすすめている専門家もいます。ファスティングはだれにでも向いているわけではないので、惨めな気分になるようならやめた方がいいと言う人も。でも、そう簡単には諦めなかった私は、ファスティングを12時間から徐々に延ばすやり方を試しました。そして1週間にわたって少しずつ延ばしていったら、驚いたことに、頭のなかで渦巻いていた食べ物をめぐる考えが消えていったのです。

うまく絶食できるようになったら、簡単でした

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私は決まったパターンがある方が、うまくやれるタイプ。さきほどご紹介した神経科学者のマーク・マットソンさんもそのようです。ご自身も、もう35年もインターミッテント・ファスティングを続けているマットソンさんに、経験者としてのアドバイスを求めてメールを送ったところ、次のような返事が来ました。

朝はお茶かコーヒーを飲んで、午後1時まで忙しく働くことをすすめます。普段、運動をしているなら、正午に運動するとよいかもしれません。そして運動の直後に控えめな量の(ヘルシーな)食べ物を食べて(たとえば、600キロカロリーくらい)、午後遅くから夜の早い時間にかけての3〜4時間に残りの食べ物を食べます。いちばんよい点は、午前中ずっと、頭がさえて、生産的になることです」

そこで、私はその通りにしました。しなければならない仕事の大半を午前中に片付けました。水、ブラックコーヒー、ブレットプルーフコーヒー(バター入りコーヒー)、緑茶を大量に飲みながら……。午前11時頃になると、おなかが鳴りはじめますが、正午のヨガかハイキングまでもう少しだと思うとやり通せました。ヨガから帰宅する頃には、空腹感は身体全体に散っていますから、最初の食事も(たいていはベリー類と砕いたアーモンド入りのギリシャヨーグルト)ガツガツと飲み込まずにゆっくり食べられました。その後の時間は楽なもので、たいていは夕食と甘いお菓子を食べるだけ。数日のうちに、これが私のあたらしい毎日になり、おなかが減ってイライラするスイッチは入らなくなりました。マットソンさんが言っていたのは本当。以前は食べ物、食べ物の準備・計画、食べること、後片付けに費やされていた精神的なエネルギーが、すべてどこか別のところに流れて集中力が高まったようでした

必ずしも空腹感に対処する必要はない

かつては私も鵜呑みにしていた、食べ物にまつわる迷信がたくさんあります。でも、わかりました、朝食は1日のいちばん重要な食事ではない(朝食をとればもっと健康になる、またはやせると実際に証明しているデータはありません)、頻繁に食べたからといって必ずしも代謝が上がるとは限らない(定期的に炭水化物を供給して身体の中を循環させていると、脂肪を燃焼できません)、そしてよく言われているのとは逆に、空腹感に苦しんでも、自動的に食べすぎにつながることはないということ。

以前の私は、メールの着信音に即座に反応するように(しょっちゅう、そして大急ぎで)「おなかがすいた」という呼び声に答えていましたが、断食してみて、不愉快な空腹感を気持ちよく受け入れる術を見つけました。今では空腹感がもたらす苦痛は私の母親みたいだと思えます。ときどき威圧的で、いつも独断的、でもその警告は必ずしも正しいとは限らないし、正当な根拠さえあるとは限らない。役に立ったものはコーヒー、お茶、予定を守ること(お伝えしたとおりです)、そして空腹感はやってきたりいなくなったりする感覚に過ぎないと知ること。ただ、いきすぎないように気をつけて。インターミッテント・ファスティングは、飢えに苦しむためのものではありません。

インターミッテント・ファスティングは、ためになる友だち

例えば「ウェイト・ウォッチャーズ」や「ホール・サーティ(Whole 30)」のようなダイエットプログラムの場合、ポイントを計算したり、食べてはいけないものがあったり、するべきことやしてはいけないことのチェックリストがあったりで、頭が痛くなってしまいます。インターミッテント・ファスティングは驚くほどシンプル。ガイドブックも料理本もいりません。それにディナーの席で寂しい思いをしなくて済みます。ワインでもチョコレートでもデザートでもなんでもOK!

もうひとつ、私にはうまくいって気に入った点は、とっても気分がよかったこと。確かに、最初の数日は空腹でイライラして楽しくはありませんでしたが、その一方で、エネルギーレベルはうなぎ登り。食べることは単に食べ物をのみくだすのではなく、すべてが以前よりおいしく思えて、楽しい体験になりました。イチゴってこんなに甘かったっけ? と。

空腹で運動すると、驚きの効果が

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空腹で運動したことは一度もなく、原則として、ハイキングやヨガのクラスの2時間前には、何かおなかに入れるようにしていました。ヘトヘトにならないように、気絶したりしないように。でも、ファスティング状態で運動すると、私には効果があるとわかりました。めまいに襲われることもなく、もっとやる気が出たのです。使命感を持って勇ましく山を登り、目的意識を持って運動できました。

大きな特典:ファスティング状態で運動すると、身体の脂肪を燃やす能力が高まることが、科学的に証明されているそう。

体重は大きく減りませんでしたが、それは大丈夫

1週間で4〜5キロ減った、と言いたいところですが、身体はそんな風にはできていません。それに、ファスティングしたのはたった7日間。以前より食べる量が減ったのに、不思議なことに以前より空腹を感じないのは確かなので、いずれ脂肪も減るでしょう。重要なのは、減量のために食事計画に従っているだけだと、必ず失敗すること。体重の減りが止まると(そうなりますが)、すぐに諦めてしまうからです。でも、インターミッテント・ファスティングなら、体重に左右されずにモチベーションを維持できます。エネルギー、集中力、やる気、すべてが急上昇して、空腹だという呼び声を黙らせる方法を学んだのですから。さぁ、おなかのぜい肉くん、次はあなたよ!

Allison Young/Allison Young6 Things That Happened When I Tried Intermittent Fasting For A Week

訳/STELLA MEDIX Ltd.