禁煙は太る?その理由と対策とは

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 禁煙すると、肌のコンディションがよくなったり、口臭がなくなったりとうれしいメリットがたくさんあります。ですが、タバコを止めたら太ってしまうのでは・・と禁煙をためらう人が多くみられます。

 実は、禁煙で体重が増えるのは、カラダが正しく機能しはじめた証。禁煙によって体重が増加する理由とその対処法を知って、上手に禁煙とウェイトコントロールを成功させてみませんか。

禁煙で体重が増える理由とは

ニコチンの影響が薄れ、食欲が増してしまう
 タバコに含まれるニコチンには、食欲を減退させる作用があります。食欲が抑えられるので、運動さえきちんとしていれば痩せるという状態に。また、ニコチンによって血管が収縮し、消化器官に血液が十分に行渡らず、本来の働きができなくなるのも体重が減少する原因になります。とはいっても、ニコチンの影響による体重減少は、痩せるというよりはやつれるということに他なりません。 食欲の増進は、消化器官の回復ととらえ、焦らずに健康的な食事を心がけましょう。

味覚が正常になって食べ過ぎてしまう
 タバコに含まれるニコチンは、舌にある「味蕾」という味覚を感じる細胞の働きを低下させ、味を感じにくくさせる作用があります。
しかし、タバコを止めると、2〜3日ほどで味蕾の機能が回復し、食事がおいしく感じるようになります。 言いかえれば、今まで好きだったスイーツがもっとおいしく感じられるように舌が変化するということ。
 よりおいしく感じるようになると、たくさん食べたくなってしまいますが、そこは注意。食事はよく噛んでゆっくり味わうようにすると、食べ過ぎをセーブすることができますよ。

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口さびしいときについ食べてしまう
 習慣になっていたタイミングでタバコが吸えないと、その代償として間食や過食に走ってしまいがち。イライラしてしまい、飴やチョコレートなど手軽に食べられる間食が増えるのもよくあることです。
 喫煙を続けていると、脳がニコチン依存の状態となり、「タバコを吸わないと気分が優れなくなる」と感じやすくなりますのが、いつまでもこの状態が続くわけではありません。

 タバコに支配されないカラダに戻るプロセスだと考えましょう。

禁煙中に食べ過ぎてしまいそうなときの対処法

 すぐに食べものに手を伸ばさずに、食べたい衝動が収まるまで数秒カウントしてみましょう。それでも食欲のコントロールがしにくいときは以下の方法がおすすめです。

口さびしいときの対処法
●ローカロリーで、噛む回数が自然と増えるガム・昆布・するめなどのおやつを食べるようにする
●歯を磨いて口の中をリフレッシュする

イライラして何か食べたくなったときの対処法
●深呼吸をしたり、遠くを見たりして気持ちを落ち着ける
●ウォーキングやストレッチなどの軽い運動をする

手もちぶさたで何となく食べたいときの対処法
●机の引き出しなどの整理整頓をする
●プラモデルやジグソーパズルの制作のような集中できる作業をする

 禁煙で体重が増えたとしても、喫煙のリスクの方が高いので、落ち込む必要はありません。気分が安定してきたら、適度な運動やバランスのよい食事を組み合わせてヘルシーなダイエットを始めてみてくださいね。

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[文:あすけん 管理栄養士]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。