Magnificent View #1407
タンド(フランス)

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 タンドはフランスの南東部、イタリアとの国境近くにある小さな村。

 この地を有名にしているのは、高低差約1000メートルの山岳鉄道だ。景勝ルートとして名高いこの路線では、車窓から緑豊かな山や美しい川を眺めることができる。

 景勝地を走る電車の旅では、座席は左右どちらに座るか悩まされるもの。だが、タンド線は、どちら側にいても絶景が望めるという。

 南仏といえば海沿いのイメージが強いが、タンドが位置するのは山間部。山肌に古い民家がへばりつくようにして立ち並ぶ村には狭い路地や階段が入り組み、迷路を歩いているかのような気分になる。

 人口わずか約2000人の片田舎ながら、路地沿いにはチーズ専門店や雑貨店が並び、にぎやか。地元の人たちが、すれ違うたびに「ボンジュール!」と声を掛けあう姿もほほえましい。小さな村には、都会にはない豊かな暮らしが息づいている。

文=芹澤和美