ランドセルも重過ぎる?(写真はイメージ)

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中学生の教科書のページ数が増えて、カバンが重くなっている。こんな苦情が全国各地で相次ぎ、改善に取り組む自治体も出て来ている。

そんな中で、千葉市の熊谷俊人市長も、小学校1年生になった娘を見ての感想をツイートし、反響を呼んでいる。

「娘の荷物を見ても、その重量に驚きます」

きっかけは、千葉市議会の6月定例会で2018年6月20日、阿部智(さとし)議員が一般質問に立ち、小学生の教材の重量が大幅に増えているとして、市教委に何らかの対策の検討を求めたことだ。

熊谷市長はこの日、ツイッターでこの質問を紹介し、「娘の荷物を見ても、その重量に驚きます」と漏らした。そして、「教材重量が増したことに加えて、昔と比べて水筒を持っていることも大きいのでしょう」と推測した。「私は小学生時代は先生に怒られても学校に教材を置き続けました。宿題はきちんとやっていました」と熊谷市長は振り返る。

熊谷市長はまた、学校の慣習などで疑問に思うことを市民に聞く機会があり、その中で、小学生らが教材を毎日持ち帰る必然性はあるのかと問いをぶつけられたことも明かした。熊谷市長は、小学生でも、ランドセルではなく軽いリュックでも可能だとしたうえで、阿部議員の質問に対しては、「教委として研究・検討していく旨が表明されました」と説明した。

教科書は原則持ち帰りも、「負担軽減を促進したい」

ツイッター上などでは、子供のカバンの重さについて、保護者とみられる人たちから次々に苦情が上がっている。中には10キロを超えるカバンを持って長く歩かなければならないケースもあるという。ランドセルメーカーのセイバン(兵庫県)が6月6日発表した調査では、「重い日」の荷物の重量は平均約4.7キロ、ランドセル本体も合わせれば約6キロに達するという結果となった。

千葉市教委の教育指導課は6月21日、J-CASTニュースの取材に対し、市内の小中学生では10キロを超えることはないとの見方を示した。小学2年生の教科書をたとえ全部持っていくとしても、約1.5キロだという。4年生なら、教科書のほかノート、水筒、上履き、体操着などをランドセルに入れても、せいぜい5キロ弱だとしている。

中学生は、副教材といった資料や辞典などなら、学校のロッカーや棚に置いてもいいという。しかし、教科書については、家庭で勉強してもらうため、原則として持ち帰ってもらうことにしている。つまり、教科書については、「置き勉」を認めていないということだ。

ただ、教科書のページが増えて重くはなっているとして、「校長会と連携し、実態を把握して共通理解を図り、児童・生徒らの負担軽減の取り組みをさらに促進させたい」と言っている。