ケーブルテレビで月額制サービス(サブスクリプション)が普及したアメリカでは、『Netflix』や『Spotify』など様々な月額制サービスがすんなりと受け入れられてきました。『Netflix』出身のミッチ・ロー氏がCEOとして率いる『MoviePass』も、月額9.95ドル(約1100円)で提携している映画館で映画が見放題という月額制サービスで会員数を伸ばしています。

この『MoviePass』のサービスを、「チケット価格の低下は映画館及び映画製作者の利益を脅やかす」として非難していた全米2位の映画館チェーン、“AMCシアターズ(以下、AMC)”が独自の月額制サービスを発表し、大きな話題となっています。

6月20日付けでAMCが発表した報道資料によると、『AMC Stubs A-List』という名称の月額制サービスの価格は19.95ドル(約2200円)となっています。6月26日よりサービス開始となる『AMC Stubs A-List』に加入すると、AMCの600以上の映画館で週3回までの映画鑑賞、専用アプリによる無料予約、ポップコーンやドリンクの10%割引及び無料サイズアップという特典が受けられます。

この発表を受けて、AMCに非難されていた『MoviePass』が『Twitter』でAMCを公然と批判するなど、いかにもアメリカ的な展開を見せています。

https://twitter.com/MoviePass/status/1009435583217913857
「AMCが月額制サービスに乗り出したと聞きました。(当社との比較で)映画館数は4分の1、映画の上映数は60%、しかし価格は倍。(『MoviePass』を)引き立ててくれてありがとう、AMC」

https://twitter.com/MoviePass/status/1009437065279352832
「(当社より)価格の高いAMC独自の月額制サービスを立ち上げたいがために、AMCは当社の成長を阻害するため、何度も当社のビジネスモデルを非難してきました。当社は映画をより身近なものにしたいのですが、AMCはより多くの利益が欲しいのです」

『MoviePass』によるAMC批判ツイートは“寝た子を起こす”という副作用もあったようです。このツイートを見た『Twitter』ユーザーからは、「他社を批判する前にひどすぎるカスタマーサービスなんとかしろよ」、「AMCにビビってるんじゃない?」、「『MoviePass』よりAMCのほうが信用できるな」、「映画館行ってチケット買おうと思ったら売り切れだったということがないよう、AMCみたいに予約ができるようにしてください」、「逆にAMCの真似したら?」といったコメントも多く寄せられています。

まるで政治家の選挙戦のようですが、最終的にどちらの月額制サービスが選ばれるかは消費者次第ではないでしょうか。

日本でも月額1000〜2000円程度で映画見放題だったらいいんですけどね。アメリカで流行ったものは数年遅れで日本に来るという定説通りになりませんかね。

※画像:
https://www.amctheatres.com/amcstubs/alist

※ソース:
https://www.businesswire.com/news/home/20180620005617/en/Movies-Time-Formats-AMC-Theatres-Times-Week

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