ブラジルW杯で日本代表監督を務めたザッケローニ氏【写真:Getty Images】

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2014年ブラジルW杯は「準々決勝まで残れると確信していた」

 2014年のブラジル・ワールドカップ(W杯)で日本代表監督を務めたアルベルト・ザッケローニ氏は、セレッソ大阪MF山口蛍を世界的名門レアル・マドリードに移籍させようとしていた秘話を明かした。

 イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」が報じている。

 ザッケローニ氏は4年前のブラジルW杯に日本代表を率いて臨んだが、グループリーグで1分2敗に終わり決勝トーナメント進出を果たせなかった。大会後に退任し、その後は中国1部・北京国安を経て、2017年10月からUAE代表監督を務めている。

ザッケローニ氏はロシアW杯に参戦中の日本代表について、「この23人はほとんど私が指導した子供たち。とても深い絆を感じている。ブラジルW杯ではグループリーグで敗退した。でも、私は準々決勝まで残れると確信していた。準決勝を夢見ていた。あの時の日本ほど良いゲームができたチームはなかった」と語った。

 西野ジャパンのメンバーを“我が子”と話すイタリア人監督は、本田が昨季まで所属したACミラン移籍にも陰ながら尽力したと言われる。実は他にも、世界最高の名門に愛弟子を送り込もうとしていたという。

「ヤマグチは技術が高く、爆発的な力を持っている」

「冗談ではないよ。本当に、ヤマグチをレアル・マドリードに連れて行こうとしていた時期もあった。マケレレよりもフィジカル面では良くないが、より技術は高く、爆発的な力を持っている。それに私は日本人を愛している。彼らを高く評価している。初めの彼らの流儀では、他の人が嫌に思うようなことはしない。でも楽しまないわけではないんだ」

 ザッケローニ氏は「銀河系軍団」と呼ばれた時代のレアルを、中盤の底から支えていた元フランス代表MFクロード・マケレレと山口を比較。その能力を高く評価し、世界的なビッグクラブでも通用すると期待をかけていたようだ。

 山口は2015年にC大阪からブンデスリーガ1部ハノーファーに移籍。リーグ戦出場6試合でセレッソに復帰したが、もしかしたら“白い巨人”レアルでのプレーが実現していたのかもしれない。(Football ZONE web編集部)