国内合宿中、ほとんど口を開かなかった大迫。そこには様々な想いがあった。写真:JMPA代表撮影(滝川敏之)

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[ロシアW杯グループH] 日本2-1コロンビア/6月19日/モルドビア・アレーナ(サランスク)

 開始早々にPK奪取の起点になり、73分には値千金の決勝弾を捻じ込む。ふたつのビックプレーでコロンビア撃破の立役者となった大迫勇也は、感慨深く試合を振り返った。

「あそこで負けず、DFに勝てたことは凄く良かった。本当にドイツで4年間やってきて良かったなと思います」

 自身が初めて挑んだ4年前のブラジル・ワールドカップ後、大迫はブンデスリーガ2部の1860ミュンヘンから、同1部のケルンに活躍の場を移した。海外の猛者たちと鎬を削り、世界トップレベルのリーグで自らのレベルを高めていく。今までとはまるで違う環境のなかに身を置き、時には苦しい時期も過ごした。その積み重ねが、ロシア・ワールドカップ初戦の活躍に繋がったのは言うまでもないだろう。

 そんな大迫だが、大会前はかなり厳しい表情をメディアの前で見せていた。試合後に多くの言葉を発さなかった理由について、記者から「試合前はあまりしゃべらなかったが」という質問が飛ぶと、大迫は今だから言えると言わんばかりに当時の心境を告白した。
「言うことはないでしょ。毎日、毎日やるだけなので。いくら叩かれても、いくら良いことを書かれても試合はあると考えていて、そのなかで結果を出すことがすべてだし、それで出せなければ叩かれても仕方がない。割り切って、やっていました」

 まさに不言実行。プロである以上結果で期待に応えなければならない――。その想いが強い大迫らしい行動だったと言えるだろう。

 コロンビア戦で大車輪の活躍を見せ、結果を残した。自身の信念を貫いた男は24日のセネガル戦でも、勝利に導くゴールを決めてくれるに違いない。
 
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