スポーツ心理学者のロッフェ氏が、ぺケルマン監督率いるコロンビア代表の「11の強み」を指摘した【写真:Getty Images】

写真拡大

地元紙が報道、ペケルマン監督を支え続けたロッフェ氏が分析

 2014年のブラジル・ワールドカップ(W杯)で、コロンビア代表のカウンセラーを務めたアルゼンチン人のスポーツ心理学者マルセロ・ロッフェ氏が、同国史上初の4強進出を目指すには「目標を達成するための11の強み」があると指摘した。

 コロンビア紙「エル・ティエンポ」が報じている。

 同氏は01年に母国で開催されたワールドユース、06年のドイツW杯でアルゼンチン代表を率いた同郷のホセ・ペケルマン監督をチームカウンセラーとしてサポート。14年W杯でもコロンビア代表に帯同して選手たちのメンタルケアを行い、同国史上初の8強進出に貢献した。

 オファーを受けるたびにチームの裏側からペケルマン監督を支えてきた同氏は、今回のコロンビア代表を心理学者の立場で分析。そして導き出したのは、コロンビアにとって以下の「11の強み」が、4強進出を目指すうえでの“安心材料”になることだった。

1.指揮官の就任期間の長さ、指導の統一性
ペケルマン監督はコロンビア代表では初めて6年以上の長い期間、監督を続けており、指導にも一貫性がある。

2.指揮官としての能力
リーダーシップがあり、真面目で謙虚。父親のような振る舞いで選手たちを落ち着かせることができる。

3.選手たちの経験値
11人の選手(実際には10人)がブラジルW杯のメンバーで、全員が試合に出場している(実際には控えGKだったカミロ・バルガス以外の9人がピッチに立っている)。

4.ピッチ上のリーダーとしてのファルカオの存在
ファルカオは人間的にしっかりしており、サッカーに関してもチームプレーができる。前回のW杯は怪我で出場できなかったが、彼の熱意、態度がチームに好影響を及ぼしてくれる。

5.サブリーダーたちのリーダーシップ
ファルカオのほかにも、MFハメス・ロドリゲス、MFフアン・クアドラード、GKダビド・オスピナ、MFカルロス・サンチェス、MFアベル・アギラル、DFクリスティアン・サパタといったチームにとって重要な選手たちがいる。


同組に難敵が揃い「選手たちは油断していない」

6.ビッグクラブでのエリートの仲間入り
14年当時よりもさらに強いチームでプレーしており、それは12年からペケルマンが監督を続けてきたことによる副産物でもある。

7.選手たちの状態の良さ
所属チームで精神的にも強くなっている。

8.負傷離脱選手が出たことによるチームの団結
ファルカオら3選手が離脱した前回大会のように、今回もDFフランク・ファブラの負傷離脱によってチームの結束が高まった。

9.年齢層のバランスの良さ
チーム内でのベテランと若手のバランスがいい。

10.グループリーグの組み合わせ
簡単に勝てる相手がいないことで、選手たちは油断していない。

11.相手チームの警戒
どの相手も試合前から対策を練って警戒を強めており、精神的プレッシャーを感じながら戦うことになる。

 長年にわたり、国際大会でペケルマン監督を陰で支えてきたロッフェ氏。その指摘通り、選手たちが自分たちの利点を生かすことができれば、コロンビアの2大会連続の快進撃は現実味を帯びてくるかもしれない。

 なお、コロンビアは16日は非公開練習を行い、19日に迫る日本との初戦に向けて準備。筋肉疲労で14日の練習に姿を見せず、室内での別メニュー調整となっていたハメスは、15日から練習に復帰している。


(Football ZONE web編集部)