駐車場の出入口にある発券機や精算機へクルマをうまく寄せられないと、クルマからいったん降りたり、窓から身を乗り出したりして精算することに。寄せるコツはあるのでしょうか。苦手な人のために、駐車場も進化しています。

苦手な人は「車両感覚をつかめない」「ハンドルを早く切りがち」

 有料駐車場の出入口にある発券機や精算機へ、クルマをうまく寄せられず、クルマからいったん下りたり、窓から身を乗り出したりして精算した経験を持つ人もいるかもしれません。


駐車場の精算機へお金を入れるイメージ(画像:PaylessImages/123RF)。

 このような場面に苦手意識を持っている人からは、どのような声があるのでしょうか。全国でコイン式駐車場「タイムズ」を展開し、駐車を中心としたドライビングレッスンも行っているパーク24(東京都千代田区)に聞きました。

――発券機や精算機への幅寄せが苦手という人からは、どのような声がありますでしょうか?

クルマをどこまで寄せるべきかわからない」「寄せられているのかわからない」といった声があります。前方の距離感覚や、自車の車両感覚がわからず、クルマの位置関係を把握できないことが原因でしょう。ほかには、「コース取りの方法がわからない」「コース取りを実践できない」といった声も聞かれます。

――運転動作としては、どのような点が難しいのでしょうか?

 右折または左折した先に機械が設置されているケースでお話すると、幅寄せが苦手な方は、ハンドルを早く切ってしまいがちで、車両が斜めのまま機械に近づいてしまいます。すると、曲がりながら寄せなければならず、直線的に寄せる場合よりも同時にやることが多くなり、難しくなってしまうのです。

うまく寄せるコツは? 駐車場も進化

――上手に幅寄せするコツはあるのでしょうか?

 まず、事前に把握すべきこととして、内輪差や外輪差、タイヤの位置、車幅感覚などを理解する必要があります。そして、寄せる際のコツとしては、早くハンドルを切らず、なるべく直角に曲がるようにすること、そして低速で運転することでしょう。

 ただ、発券機や精算機に手が届かない場合は、無理をせず、クルマからいったん降りて精算したほうが確実です。

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 このように、発券機や精算機への幅寄せに苦手意識を持つ人は少なくないようですが、これに対し、駐車場も進化しているようです。

 たとえば、出口ゲートではなく場内で事前に精算し、クルマを出口まで進めると、カメラなどで清算済み車両であることを認識してゲートが自動で開く駐車場もあります。パーク24によると、このようなシステムは「幅寄せが苦手な方の出庫をスムーズにすることも目的のひとつ」とのこと。幅寄せに失敗したり、お金や駐車券の用意に手間取ったりすることで発生する「出庫渋滞」の緩和を目指して導入しているといいます。

 また、駐車場を設計する際にも、「できるだけ曲がらないようにする」「直線距離を伸ばす」といったことに考慮し、出入口や精算機の場所なども工夫しているそうです。パーク24は、「どなたにもご利用いただきやすいレイアウトになるよう努めています」と話します。

【画像】発券機や精算機にうまく幅寄せするコツ


発券機に対し、なるべく直角に曲がるのがコツ。早くハンドルを切ると、発券機に対しクルマが斜めになってしまう(画像:パーク24)。