文在寅大統領は南北・朝米の対話が続けば韓米演習の中止を検討するとの意向を示した(青瓦台提供)=14日、ソウル(聯合ニュース)

写真拡大

【ソウル聯合ニュース】韓国文在寅(ムン・ジェイン)大統領は14日午後、青瓦台(大統領府)で開いた国家安全保障会議(NSC)全体会議で、北朝鮮が真摯(しんし)に非核化を実践し、敵対関係解消のための南北、朝米(米朝)の誠実な対話が持続するのであれば、「板門店宣言で合意した相互信頼構築の精神に基づき、北に対する軍事的圧力について柔軟な変化が必要であり、韓米合同軍事演習(の中止)についても慎重に検討する」との考えを示した。青瓦台が伝えた。

 その上で文大統領は、具体的な内容について、米国と緊密に協議するよう指示したという。

 韓米合同軍事演習を巡ってはトランプ米大統領が12日の朝米(米朝)首脳会談後の記者会見で合同演習を中止すると発言し、波紋を呼んでいた。

 朝米首脳会談について文大統領は、「これまで70年間、敵対関係にあった朝米の首脳が初めて会い、新しい関係の樹立を約束し、朝鮮半島の恒久的な平和体制構築と北の完全な非核化に合意したことを高く評価する」と話した。

 その上で「板門店宣言にある完全な非核化と朝鮮半島の平和・繁栄の目標に対し、南北米が確実な(認識の)一致の上に立つことになった」とし、「南北と朝米の首脳会談開催が相次いで成功し、今後続く会談についても合意し、南北関係や朝米関係が好循環する土台ができた」との見解を示した。

 また「今後、北が非核化の履行策をさらに具体化し、米国はそれに応じた包括的措置を迅速に用意し、合意の履行をスピード感をもって進めることを期待する」とし、「板門店宣言が支障なく履行されるよう外交や安全保障の部署が緊張を緩めずに任務を忠実に進めてほしい」と指示した。

 文大統領はまた「これからの朝鮮半島の平和と発展はより包括的な視点でアプローチしなければならず、北の非核化や体制保証という安保課題を超え、朝鮮半島の平和と南北の共同繁栄という新しい時代精神を受け入れなければならない時」と強調した。さらに、南北を連結して大陸とつながり、平和と繁栄をリードする革新的な挑戦を考える時だと説いた。