中央のテーブルとその周りを囲むように配置された本棚は、各スペースでなんとなくテーマを決めているそう

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蔵前の駅から徒歩5分ほど、国際通りに面したビルの4階で、土日祝日のみ営業する風変わりな書店「H.A.BOOKSTORE」。階段を上って店に一歩足を踏み入れると、部屋をぐるりと埋め尽くすたくさんの本が迎えてくれる。店主の松井祐輔さんは、週末はここで書店をやりながら、平日は下北沢「本屋B&B」の運営もするNUMABOOKSに勤務。それ以外にも出版、流通、企画など、本が作られてから人の手に届くまでのさまざまな仕事を一人で行っている。

【写真を見る】「これからの本屋」など、書店そのものにフォーカスを当てた本も多い

■ 新しい価値観に出合えるユニークな本たち

本棚には雑誌、文芸誌、書籍、漫画などが並び、仕事、デザイン、建築、暮らし、食などテーマも多彩。全国のドライブインを取材しながら発行する「月刊ドライブイン」など、ユニークな切り口の本が見つかる。リトルプレスやミニコミ誌などを含め、小さな出版社のおもしろい本が多く揃っていることから、新刊であること以上に”新しい”価値観に出合えるお店だ。

「次の本を作ってもらうために、古本ではなく今の作家さんの新刊本を扱って、ちゃんと売っていくというのが店のこだわりです。本が売れない時代だと言われていますが、僕の周りでは売れているし、これからも売っていく。蔵前で街歩きした帰りに“あそこに行けば何かあるかも”と思って気軽に寄ってもらえたらうれしいです」と店主の松井さん。週末のゆったりとした時間が流れるこの空間で、心ゆくまで好きな本を探してみては。(東京ウォーカー・東京ウォーカー編集部)