ようやく初勝利を掴んだ西野監督。先発に抜擢した乾(14番)が2ゴールと期待に応えてくれたことも喜んでいるはず。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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[親善試合]日本4-2パラグアイ/6月12日/チボリ・シュタディオン
 
 ハーフタイムの西野監督のある一言が、後半のハイパフォーマンスにつながった。チームを勝利に導く2ゴールを挙げた乾貴士が明かす。
 
「西野さんに、なんかスパイクに入ってるんちゃうか、みたいなことを言われたので」
 
 もちろん、実際になにかが入っていたわけではない。乾も「西野さんがどういう意味で言ったかは分からないですけど」としたうえで、「自分としてはジョークとして捉えています」という。
 
 乾自身、「チームに迷惑をかけた」と、前半のプレーには納得がいっていなかった。だから後半に臨むにあたり、気持ちを切り替えたかったのだろう。
 
「その時に、自分を責めてしまうよりは、今回はスパイクにあたろうって。(自分の不出来は)スパイクのせいじゃないんですけどね」
 
 事態を好転させるきっかけは、なんでも良かったのかもしれない。ただ、パラグアイ戦に限っては、指揮官の言葉もあり、スパイクを「ミックスから固定に」変えて後半のピッチに立ち、ふたつのゴールを突き刺してみせた。
 
「そういう切り替えの仕方も良かったのかなと思います」
 
 新体制発足後、ガーナ戦、スイス戦とノーゴールが続いていた西野ジャパンの“初ゴール”を生み出しただけでなく、追加点もゲットした乾は、スタメン奪取に向けて最高のアピールができたと言っていいだろう。

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