ビタミンE、オレイン酸、食物繊維、ミネラルなどの栄養成分を豊富に含み、「天然のサプリメント」とも呼ばれるアーモンド。近年では継続摂取による抗糖化作用の研究も進み、植物性ミルクの新定番としてアーモンドミルクへの注目が高まっています。

5月30日が「アーモンドミルクの日」であることから、その前日に行われたイベントでは、アーモンドミルク研究会の井上浩義先生(慶應義塾大学医学部教授)がアーモンドミルクの魅力をレクチャー。プロフィギュアスケーターの村上佳菜子さんも登場し、アーモンドミルクの手作りにチャレンジしました。

アーモンドミルクのWアンチエイジング効果

2017年3月に発足したアーモンドミルク研究会の中心メンバーである井上先生は、『アーモンドを食べるだけでみるみる若返る!』(扶桑社)などの著書で知られるアーモンドミルク研究の第一人者。アーモンドに含まれるビタミンEが、老化を進行させる2大原因である「酸化」と「糖化」を抑えてくれると話します。

「ビタミンEには抗酸化作用があり、紫外線による活性酸素を抑えてくれます。また、糖化は体内の糖がタンパク質と結びつくことにより、終末糖化産物(AGEs)ができて糖化が進行するのですが、1日25粒のアーモンドを半年間食べ続けることで、AGEsが20%以上も減少したことが明らかになっています。つまり、アーモンドの抗酸化+抗糖化作用で、Wアンチエイジング効果が期待できるのです」(井上先生)

栄養豊富なアーモンドですが、粒が硬いため1日25粒を食べることはかなり大変。ひと粒につき10回〜15回の咀嚼では、アーモンドの栄養素を守っている硬い細胞壁を壊すことができず、せっかくの栄養成分を逃してしまうのだそう。そのため、粒で食べるよりも液状のアーモンドミルクを飲んだほうが、効率よくアーモンドのパワーを取り入れることができるといいます。

アーモンドミルクがスポーツドリンクにいい理由

粒状のまま摂取すると逃してしまう栄養素を、そのまま吸収できるのがアーモンドミルク。少量でしっかりエネルギー補給ができるので、最近ではスポーツドリンクとして注目されているとのこと。その理由は、ちょっと意外なところにありました。

「なぜアーモンドミルクがいいかというと、じつは運動後というのはアレルギーが出やすいんです。これは世界的な統計で実証されています。運動することでカラダは疲れて傷つき、その結果、免疫機構が落ちてくる。そこにスポーツドリンクを大量に飲むと、アレルギーを起こしてしまうことがあるんですね。ふだんはアレルギーが出ないお子さんも、スポーツ後はアレルギーが出ることがあります。

しかしアーモンドミルクには、アレルギーの恐れがほとんどありません。たとえば乳製品だとアレルギーを持っている人は10%、豆乳だと2%くらい。しかし日本人の場合、アーモンドに対するアレルギーを持っている人は1%もいません。安心して飲むことができるスポーツ飲料といえるのです」(井上先生)

運動後の疲れたカラダには、アレルギーの恐れのないドリンクを……という井上先生のお話に納得。低糖質・低カロリーのアーモンドミルクなら、ダイエット中も安心して栄養補給ができそうです。

意外に簡単、アーモンドミルクを手作り

会場には、日ごろからアーモンドミルクを愛飲しているプロフィギュアスケーターの村上佳菜子さんも出席。「フィギュアスケートは魅せる競技なので、体型にも気を遣っています。低カロリーだとうれしいですね」と、アーモンドミルクのメリットを語っていました。

この日、村上さんがチャレンジしたのがアーモンドミルクの手作り体験。浸水させる時間は必要ですが、ジューサーがあれば手軽に手作りできるそうです。

自家製アーモンドミルクの作り方

<材料>

  • 生のアーモンド:1カップ(ローストアーモンドでも可)
  • 水:2カップ(浸しておく水以外)
  • ※お好みで 塩:ひとつまみ、バニラエッセンスやシナモンなど

<作り方>

  1. 生アーモンドは1晩から2晩、水につけておく。
  2. 水につけておいたアーモンドをざるに上げる。
  3. アーモンドをジューサーに入れ、水2カップを加えて1〜2分攪拌する。
  4. ガーゼまたはさらしで3を濾し、絞る。
レシピ考案:柴田真希(管理栄養士)

そのまま飲むだけでおいしいアーモンドミルクですが、バニラエッセンスやシナモンで香りをつけるとさらにおいしさアップ。カフェラテに入れたり、パスタのクリームソースに使ったり、これからの季節はお好きなフルーツを入れてアイスキャンディにも。

調理師・栄養士のマリー秋沢さんによると、アーモンドミルクは低糖質・低カロリーなので、料理におすすめだそう。独特の風味が気になることもなく、あっさりとしてクセがないため、牛乳の替わりにレシピに取り入れることができます。

「ビタミンEは、加熱処理による損失が少ないという特徴もあります。脂溶性のビタミンなので、油と一緒に摂ることでより多くのビタミンEを吸収することができますよ」(マリー秋沢さん)

くすみや揺らぎ肌、乾燥対策にも欠かせないビタミンEですが、アーモンドミルクならサプリメントがわりに手軽に摂取できそう。美と健康を意識する女性にとって、頼もしい存在になってくれるはずです。

井上浩義
慶應義塾大学医学部教授
医学博士、理学博士。九州大学理学部化学科卒業。同大学院理学研究科博士課程修了。専門は薬理学、原子力学、高分子化学。食と健康についての造詣が深く、企業や一般人向けのセミナーの講師を数多く務める。著書に『食べても痩せるアーモンドのダイエット力』(小学館)、『アーモンドを食べるだけでみるみる若返る!』(扶桑社)など。

マリー秋沢
インナービューティースペシャリスト 調理師・栄養士
有限会社ビューティーニーズ代表取締役、低糖質フードの店マリーズローカーボフーズオーナー、上智大卒、元ミスユニバース近畿代表。内側からの美、“インナービューティー”の大切さを日本で初めて紹介し、美容業界に浸透させる。糖質オフ料理教室、講演、レシピ開発を行う。近著に『やせ体質になる!美食レシピ117』(マガジンハウス)。

アーモンドミルク研究会