春バテの次は梅雨だる? 今の日本人は一年中「体調不良」が発生している

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春は、寒暖差が激しくて体調をくずす「春バテ」が起こるといわれた。
それも一段落し、今年も梅雨の時期に入った。
梅雨の時期は、雨天が続くだけでなく、蒸し暑く、気分も滅入るな、やる気も出ないし……、
なんて思っていたら、実はそれは「梅雨だる」というものらしい。

梅雨のこの時期に体の不調を感じている人は6割くらいいるというから、結構な数だ。
梅雨はキライ、という人は多いと思うが、それは雨続きの気候がいやだというだけでなく、体がつらいからなのかもしれない。

●「梅雨だる」って、どんな症状なの?
さて、では具体的に梅雨だるの症状にはどういったものがあるのだろうか。

・だるい
・肩がこる
・疲労感
・眠い
・やる気が起きない
・倦怠感
・体が冷える 
などなど

春バテと症状はなんとなく同じような感じだ。
病気ではないけど、体がつらい、ストレスを感じるといった具合だ。


●そもそも「梅雨だる」の原因はなに?
梅雨だるはどうして起こるのか。その原因を見ていこう。

・低気圧が続く
1番の大きな原因は、この時期の気候だ。梅雨といえば低気圧だ。
低気圧になると、人間の身体では、副交感神経が優位になり、「お休みモード」に入ってしまうのだ。
とはいえ、日中休んではいられない。無理して活動することで、疲れを感じやすくなってしまうのだ。

・気温や湿度の変化
梅雨の時期は、寒くなったり暑くなったり、そして湿度も高くなってムシムシしたりと、変化が激しい。
身体がこの変化になかなかついて行けず、自律神経が乱れやすくなってしまうのだ。
また、エアコンをつけ始める時期でもあり、知らず知らずに身体を冷やしてしまうこともあるそう。
そうすると血流も悪くなり、自律神経の乱れをさらに悪化させてしまうのだ。

・運動不足
雨が降ると外出を控えてしまったり、ちょっとの距離でもタクシーを使ってしまったりと、運動不足になりがちだ。そのせいで血行不良となり、疲労物質が蓄積する。

・食事
食事の影響も見落としてはいけない。身体がだるくてあまり食べたくない、ムシムシするからさっぱりとした簡単なものばかり食べている。
これではビタミンやミネラルが不足して、疲労物質を分解できず、さらに疲れやだるさを感じるようになるという悪循環を引き起こしてしまうのだ。

●梅雨だるに対抗するには
原因が分かれば、対抗策も見えてくる。

・自律神経を整える
朝起きたらカーテンを開けて、たとえ日が照っていなくても外の光をあびる。
きちんと朝食をとる。
こういったことで、お休みモードになりがちな身体を起こしてあげよう。
そして逆に夜はゆっくりリラックスするために、ぬるめのお湯につかったり、炭酸ガス入リの入浴剤で疲労回復したりしよう。
最近はスマホやパソコンでどうしても目を酷使しがちなので、寝る前に目元を暖めるのもオススメだ。
日中の寒暖差対策には、薄手のカーディガンやストールを持ち歩くといいだろう。

・軽い運動を心がける
外に出られないまでも、2時間に1度くらいはストレッチするなどして身体を動かそう。気分転換にもなるし、血行もよくなる。

・きちんと食事をとる
疲労物質を分解するビタミンB1を積極的に取るようにしよう。
ビタミンB1は、玄米や豚肉、レバー、大豆などに含まれている。
また、冷たいものばかり食べていると、身体が冷えてしまい自律神経のバランスがくずれてしまうので、必ず何かしら温かい食べ物を食べるようにしたほうがいい。

そのほか、赤やオレンジなど、元気の出る色をファッションなどに取り入れて、沈みがちな気分をパッと明るく変えてみるのもいいかもしれない。


●「バテ」とか「だる」とか多くない?
それにしても最近、「バテ」だの「だる」だのが、やたら多い。
調べてみたら、
「春バテ」
「夏バテ」
「秋バテ」
「冬バテ」
と、まさに春夏秋冬「バテ」が存在していた。
そしてさらに今回の「梅雨だる」だ。
これでは日本人には年がら年中「体調不良」が発生していることになってしまう。

とにかくこれらに共通するのは「自律神経の乱れ」だ。

乱れが何によって引き起こされるかは季節ごとに違うものの、これにより、身体がだるい、疲れるという症状が起こる。

春バテを引きずったまま梅雨だる、そして夏バテへ……と症状を悪化させないために、規則正しい生活、睡眠、食事、そしてストレス軽減など、自律神経を整えるように心がけよう。