Apple Watchの物理ボタンがタッチ式のソリッドステートボタンに変更される可能性
Apple Watchの側面には物理ボタンが搭載されていますが、これが触覚エンジンの「Taptic Engine」により生まれ変わる可能性が報じられています。
The Apple Watch will get touch-sensitive, solid-state buttons
https://www.fastcompany.com/40583301/apple-watch-will-soon-get-touch-sensitive-solid-state-buttons
Apple is reportedly planning to update its Apple Watch with a solid-state button - The Verge
https://www.theverge.com/2018/6/9/17444438/apple-rumor-reportedly-planning-update-apple-watch-solid-state-button-taptic-engine
Appleはこの2つの物理ボタンのうち、サイドボタンをiPhoneの3D Touchやホームボタン、Apple Watchのバイブレーション機能などに採用されている「Taptic Engine」と呼ばれる触覚エンジンで再設計しようとしています。なお、Taptic Engineを用いて再設計しようとしているのはサイドボタンのみで、デジタルクラウンはこれまで通り物理的にクルクル回転させることができる模様。Fast Companyはこの新しいサイドボタンを「ソリッドステートボタン」と呼んでいます。
物理的に動作するわけではないソリッドステートボタンは、Apple Watch以外のApple端末でこれまで何度も取り入れられています。たとえば、物理的に押し込むわけではなくTaptic Engineにより独自のクリック感が演出されるようになった2016年登場のiPhone 7のホームボタンや、2015年登場のMacBookのトラックパッド、iPodのコントロールホイールなどもAppleのソリッドステートシステムです。
2018年にリリースされる予定の新型Apple Watchのサイドボタンがソリッドステートボタンになる可能性が示唆されていますが、採用されなかった場合は2019年のApple Watchでソリッドステートボタンが採用されることになるとされています。
ソリッドステートボタンは物理的なボタンに必要な開口部がなくなるので、Apple Watchの耐水性能を向上させることができます。また、ソリッドステートボタンは設計上のスペースを削減することができるようになるため、同じサイズの筐体により大きなバッテリーを搭載することができるようになる、と情報筋は話しています。
また、Appleは心臓リズムなどの健康関連データを収集するためのセンサーを、ボタン上部に搭載することを計画しているという情報もあります。Apple Watchの本体背面には心拍センサーが配置されており、ここが皮膚と直接触れることで心拍数を測定することが可能となります。しかし、測定するデータの種類によってはユーザーの皮膚と複数の接触点が必要となるそうで、そのためにソリッドステートボタンの上部にセンサーを搭載することが計画されているというわけです。