北朝鮮の輸送機(IL−76)=(聯合ニュース)

写真拡大 (全2枚)

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮は10日、朝米(米朝)首脳会談のためシンガポールを訪問する金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)のため、計3機の航空機を運航したことが分かった。

 韓国政府の消息筋によると、北朝鮮ではこの日早朝、平壌から輸送機(IL−76)が離陸し、シンガポールに向かった。同午前8時半ごろには中国国際航空(エアチャイナ)の旅客機、その1時間後には金委員長の専用機「チャムメ1号」がそれぞれシンガポールに向け出発した。

 輸送機には金委員長が現地で移動する際に利用する専用車のベンツや移動式トイレなどが搭載されていると、韓国情報当局は分析した。移動式トイレは金委員長の健康状態を露出しないために持ち込まれるとみられる。

 金委員長は習近平国家主席など中国要人が専用機として利用するエアチャイナの旅客機に搭乗している可能性が高いと情報当局はみている。「チャムメ1号」をシンガポールに飛ばしたのは、金委員長の所在を特定できないようにするための目的があるとみられるが、朝米会談を支援するスタッフなどを乗せた可能性もあるという。